以下、朝日新聞デジタル版(2020/11/18 18:20)から。
新型コロナウイルスの感染が急拡大していることについて、日本医師会の中川俊男会長は18日の会見で、政府の旅行支援策「Go To トラベル」が「きっかけになったことは間違いない」との見解を示した。
中川氏は感染拡大とトラベル事業との関連性を問われ、「『Go To トラベル』自体から感染者が急増したというエビデンス(根拠)はなかなかはっきりしないが、きっかけになったことは間違いないと私は思っている。感染者が増えたタイミングを考えると関与は十分しているだろう」と話した。
東京都でこの日過去最多の493人の感染者が確認されたことについては、「第1波や第2波と違って若年者主体ではなく、中高年の割合が増えている」と懸念を表明。「コロナ慣れしないでください。甘く見ないでください」と国民に呼びかけ、今週末の3連休は「秋の我慢の3連休としてください」と訴えた。
「東京と北海道は具体的にひっぱくしている」
トラベル事業について、政府が一貫して見直しに否定的なことから、中川氏は「政府が変更しないというのであれば、我々が言えるのは国民に語りかけることだ。日本医師会として国民に働きかけたい思いでお願いしている」と語った。各地の医療提供体制については「東京と北海道は具体的にひっぱくしている」とし、「ほかの地域も間もなくひっぱくするだろう。いかに提供体制を守れるか正念場だと思う」と危機感をあらわにした。(久永隆一)