「余震減っても、いつでも起こりうる地震 東大・古村教授」

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以下、朝日新聞デジタル版(2021/2/14 14:02)から。

 13日深夜に福島県沖で発生した地震は、日本列島の下に沈み込んでいる太平洋プレートの内部で起きた。震源が55キロと深く、地震の規模を示すマグニチュード(M)も7・3と大きかったため、東北から関東にかけての広い範囲に大きな揺れが伝わったという。専門家は「こうした地震はいつでも起こりうる」と注意を呼びかけている。

 東京大地震研究所の古村孝志教授(地震学)によると、今回の地震は、太平洋プレートが陸側のプレートの下に沈み込んでいくあたりの地下深くで発生した。太平洋プレートと陸側のプレートとの境界がずれ動いたことで発生した東日本大震災とは違い、太平洋プレートの内部が押される力で壊れたとみられる。

 震源が深く、東日本の広い範囲で震度4以上の大きな揺れになった。固いプレートの内部で発生したため、揺れが同心円状に遠くまで伝わりやすかったとみられる。東日本大震災震源が約24キロと浅く、海底が広い範囲で大きく動いて巨大津波が発生した。今回は震源が地下深くだったために海底の地形に変化がほとんどなく、大きな津波は発生しなかった。

 古村さんは「震源の場所から、今回の地震は広い意味では東日本の余震だが、発生したメカニズムはかなり違う。余震は確かに減っているが、もともと東北の太平洋沖は地震活動が活発な地域。プレート内部の地震も、プレート境界の地震もいつでも起こりうる」と注意を呼びかける。

 (後略)

(藤波優)