以下、朝日新聞デジタル版(2021/3/9 21:36)から。
偽造事件に発展した大村秀章・愛知県知事へのリコール署名問題で9日、名古屋市議会の多数会派が、署名活動を支援した河村たかし市長の責任を追及した。河村氏は署名活動の「中心人物」ではないと改めて主張。終了後は「理解は得られた」との認識を示した。
この日は市議会本会議の代表・個人質問最終日。4会派7人が質問したうち自民、名古屋民主、公明3会派3人が署名問題を取り上げた。繰り返し質問があったのは河村氏の署名活動への関わり方や認識だ。
横井利明氏(自民)は「受任者を募集したはがき、署名用紙、街頭活動告知ポスター、のぼり旗などに河村市長の顔が印刷されている」と指摘。「リコール運動の中心的なプレーヤーは河村市長につながっている。事務局長は2019年の愛知県議選で減税日本の候補者だった」と、河村氏と事務局長との関係をただした。
河村氏は、署名活動を「熱心に応援したことは事実だが組織的な管理、経理の管理をしているのを中心人物という。(私は)中心人物でない」と主張した。受任者を募集したはがきなどに顔写真が使われたことには言及しなかった。
リコール運動団体の事務局長、田中孝博・元愛知県議とは「知らん仲ではなかった」と述べ、減税の候補者になった経緯は「ある方の紹介」と説明した。
河村氏を支援する団体「ネットワーク河村市長」が、約10年前の名古屋市議会リコール時の受任者名簿を今回の署名活動に提供した是非も取り上げられた。河村氏は「名簿は、名古屋政治改革のために使いますと書いてある」と問題はないとの考えを示した。終了後、今回の署名活動と名古屋政治改革の関係を問われた河村氏は「知事を辞めさせるのは市政改革そのものだ」と主張した。
河村氏は答弁で、リコール運動団体事務局幹部から昨年10月ごろ、「2回目のリコールをやりましょう」と提案されたと明らかにし、横井氏が「相談を受けたこと自体、あなたが中心人物だ」と断じる場面もあった。(小林圭)
(後略)
(小林圭 関謙次、堀川勝元)