「「東京「第4波より早く感染拡大の恐れ」 都に専門家指摘」」

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以下、朝日新聞デジタル版(2021/7/1 15:39)から。

 東京都は1日、新型コロナウイルス対応のモニタリング会議を開いた。直近の新規感染者数(週平均)は約503人に上り、前週より約85人増と大きく上昇した。都内繁華街での夜間の人出は3月末ごろの水準に到達したことも報告され、専門家は、第4波よりも早いペースで感染状況が悪化する可能性を指摘。感染者の増加に伴い、重症者が増え、病床が逼迫(ひっぱく)する恐れがあるとした。

 専門家は会議で、新規感染者数(週平均)の増加比が3週連続で大きく上昇しているとして、「感染が再拡大している」と指摘。「人流の増加や感染性が高い変異株の影響を踏まえると、第3波を超える急激な感染拡大が危惧される」とした。

 特に懸念されるのは人出の増加だ。東京都医学総合研究所の西田淳志・社会健康医学研究センター長は、緊急事態宣言が解除された6月20日以降の10日間で、都内の主要繁華街の夜間滞留人口が21・5%、昼間滞留人口が5・1%増加したと報告。飲食店での酒類の提供が可能な夕方~夜だけでなく、営業時間短縮要請の閉店時間を過ぎた午後10時~午前0時の滞留人口も急増しているとした。

 また、西田氏は、夜間滞留人口は第4波に突入した3月末ごろの水準にすでに到達しているとして、「直近の新規感染者数の水準を考慮すると、第4波よりも早いペースで感染状況が悪化する可能性が高いと考えられる」と指摘。その上で「今週以降も夜間滞留人口の増加が続くと、近く第4波を上回る感染再拡大に至る可能性がある」と危機感を示した。

 感染拡大に伴い、入院患者数も1553人と前週よりも252人増加。ピーク時の3427人(1月12日)を大きく下回るが、都医師会の猪口正孝副会長は会議後、記者団に「若年層でも感染者が増えれば一定の割合で入院患者が出てくる。ワクチン接種にも人手が必要な中、感染者が増えれば医療現場に大きな負担がかかる」と述べた。(池上桃子、岡戸佑樹)