「「第3波超える」東京の感染、前週比146%増に危機感」

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以下、朝日新聞デジタル版(2021/7/19 9:16)から。

 東京都で続く新型コロナウイルスの感染急拡大が、第3波が本格化した時期と同じ上昇ペースとなってきた。1週間平均の新規感染者数は17日に1月27日以来、初めて1千人を超え、前週の人数と比べた割合(18日時点)は146%に急増。2度目の緊急事態宣言が出た1月7日を上回る水準となっている。東京オリンピック(五輪)が開幕する今週、感染の波はどこまで大きくなるのか。

 1週間平均の新規感染者数を前週と比較した割合(前週比)は、感染者数の増加ペースを表す指標として都が毎日公表している。7月に入ると上昇ペースが増し、13日(1週間平均791人)に130%を超え、5日後の18日(同1068人)には146%に達した。

 この数値がいかに高いか、感染者数が激増した年末年始と比較するとよくわかる。

 2度目の緊急事態宣言が出た1月7日(同1261人)でみると、前週比は142%に上る。政府の分科会の押谷仁・東北大教授が「疫学的に見ると(東京は)非常に異常な増え方をしている」と指摘していた時期だ。

 比較対象となる1週間前の昨年12月31日は1353人の感染が確認され、これまでの最多だった前日よりも392人急増。その後も感染者数は跳ね上がり、都内の医療現場は危機的状況に追いつめられていた。

 押谷教授は当時、忘年会などのイベントに加え、年末に53歳だった立憲民主党羽田雄一郎参院幹事長が死亡したことを受け、今まで検査を受けなかった人たちが受け始めたことが要因の一つと考えられるとの見方を示していた。

 いわば、特別な事情が重なり合った上での感染者急増という捉え方だった。その後、さらに急上昇し、ピークとなる1月10日には207%まで達した。

 今回は、このときと違い、早い段階で緊急事態宣言が出ており、ワクチン接種による抑止効果も出ているとみられる。ただ、感染力の強い変異株(デルタ株)の流行が広がれば、さらに前週比が跳ね上がる懸念がある。

「どこで感染してもおかしくない」
 いまの上昇ペースが続くと、都内の感染者数は五輪までにどこまで上がるのか。

(後略)

(岡戸佑樹)