以下、「週刊文春」編集部(2021/08/04)より。
東京五輪の開会式で、女性タレントの容姿を侮辱する演出案を提案し、演出責任者を3月に辞任した佐々木宏氏(66)。8月8日に実施される閉会式を巡っても、演出責任者を務めていた当時、天皇陛下に○×クイズへの参加を求める演出案を作成していたことが、「週刊文春」の取材でわかった。佐々木氏が作成した閉会式用のプレゼンテーション資料を入手した。
資料の表題は、〈TOKYO2020 OLYMPIC GAMES CLOSING CEREMONY PLAN〉。昨年10月27日付で、全97ページ。東京都の小池百合子知事へのプレゼンテーション用にまとめられたものだ。
資料の31ページ目には、次のような記述がある。
選手はもちろん、観客も、テレビの前の視聴者も、VIPも天皇陛下も参加する。〇×クイズを実施
QUIZのテーマ オリンピックの歴史的な事柄、オリンピア精神に関する問題。東京大会に関する問題など。
〈VIPも天皇陛下も参加する〉
参考として貼り付けられているのは、往年の日本テレビの人気番組『アメリカ横断ウルトラクイズ』の画像。番組での〈×と思えば内野へ移動、〇と思えばそのまま〉という場面も紹介されている。○×クイズは東京五輪に関する質問で、全部で5問。例えば、以下のようなクイズが出される予定だった。
Q1 オリンピックは、「参加することに意義がある。」という精神で4年に一度、世界中から多くの参加国が、開催国のメイン競技場に一堂に集まり開会式と閉会式が行なわれる。
さて、新国立競技場は、47都道府県の木で作られている。
Q3 東京2020のメダルは携帯電話などの都市鉱山からできているが、全てのメダルを作るのに使われた携帯電話を敷き詰めるとこのスタジアムより広い
佐々木氏のクイズ案
新国立競技場のフィールドに「○」と「×」のエリアが設けられ、オリンピック選手たちは正解と思うエリアに移動。観客やVIP、そして天皇陛下は、表が「○」、裏が「×」の紙を掲げて回答する。視聴者もスマートフォンでクイズに参加できる仕組みだ。解答は全て「○」。5問目の解答が発表された時、5つの「○」が重なり、五輪のシンボルマークを形作っていく――という演出内容だ。
○が五輪のシンボルマークに
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