「広がる子どもの感染 「2回接種したのに…」娘から親へ」

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以下、朝日新聞デジタル版(2021/8/20 19:32)から。

 デルタ株の影響で、これまで「感染しにくい」とされてきた子どもへのコロナ感染が広がっている。東京都内の病院で看護師として働く40代女性は、ワクチンを2回接種したのに、9歳の娘から感染した。なぜこんなことになったのか。女性が語った。

突然の39度5分の発熱
 娘に鼻水やせきが出るようになったのは、8月初めのことでした。最初は「夏風邪かRSウイルスだろう」と思っていたのですが、数日後、39度5分を超える熱が出ました。

 こんな高熱を出すなんて数年ぶりのことです。ふだんから同じベッドで寝ているのですが、「もしかして……」と思い、その晩は念のため、2人ともマスクをつけて寝ました。

 翌朝、中学生の長女にも37度台の熱が出ました。2人を小児科につれていき抗原検査を受けると、下の娘だけ陽性でした。

 私は医療従事者なので、4月中旬までにワクチンの2回接種を終えています。でも娘が陽性ということで、その日の午後に職場でPCR検査を受けました。幸い陰性で、ホッとしました。

 夫は出張中だったので、「そのまま家には帰らず、ホテル暮らしを続けて」とお願いしました。娘は夫の部屋に隔離し、食事は3食とも部屋に運びました。トイレは共通なので、娘が使った後は毎回、アルコールで消毒しました。

 風呂も共通で、娘が髪を洗った後は、私が乾かしてあげていました。その数日後、私も鼻水が出るようになりました。もともとアレルギー性鼻炎があるので、「掃除をしたせいかな」と思っていたのですが、38度台の熱が出て、のども痛くなり始めました。

 「もしかして……」。念のため再度、職場でPCR検査を受けると、今度は陽性でした。

常に持ち歩いていた消毒液
 職場では発熱している患者さんと接することもあります。職業柄、アルコール消毒液は常に持ち歩き、この1年半、とにかく家にウイルスを持ち込まないように細心の注意を払ってきました。

 それなのに、まさか子どもからうつされるとは。ショックでした。どこから感染したのだろうと思っていました。

 その数日後、答えがわかりました。

(後略)

 (朝日新聞アピタル編集長・岡崎明子、下司佳代子)