「赤木ファイル詳報「決裁済の調書修正は問題、強く抗議」」

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以下、朝日新聞デジタル版(2021/6/22 19:53)から。

 学校法人森友学園大阪市)への国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、自死した同省近畿財務局職員赤木俊夫さん(当時54)が残したとされる「赤木ファイル」の主な内容は次の通り。「備忘記録」と記されたA4用紙2枚の文書と、省内でやりとりされたメールの写しなどから構成されている。

備考記録 本省の対応(調書等修正指示)

・本省において、議員説明(提出)用に、決裁文書をチェックし、調書の内容について修正するとの連絡受。本省の問題意識は、調書から相手方(森友)に厚遇したと受け取られるおそれのある部分は削除するとの考え。現場として厚遇した事実もないし、検査院等にも原調書のままで説明するのが適切と繰り返し意見(相当程度の意思表示し修正に抵抗)した。

◎本省の修正指示を受け、3月7日午前、速やかに部長に報告。本件事案は本省と協議し当初の定期借地契約を締結している過程等が調書から削除されることは今後の検査院への説明等に支障が生じるため、現場の問題認識として既に決裁済の調書を修正することは問題があり行うべきではないと、本省審理室担当補佐に強く抗議した。

→3月9日、近畿財務局管財部長から局長に報告。今回の対応(修正等)は、本省理財局が全責任を負う。近畿財務局長の責任で対応するとの発言(部長と本省幹部間で話をしたと思われる)。当局は一切修正作業は行わず本省が修正作業を行うとの説明受(納得できず)。

◎本省で、議員からの資料要求に対する佐川理財局長への説明過程や、同局長からの指示等の詳細が当局に還元(説明なし)されず、詳細が不明確なまま、本省審理室(担当補佐)からその都度メールで投げ込まれてくるのが実態。本件の備忘として、修正等の作業過程を下記のとおり記録しておく。

〈指示内容と日時〉

2017年

2月26日 売り払い調書、契約書の再作成

同日夕刻 (本省からの指示を受け、急きょ登庁)本省が修正作業を行う→本省の指示に従い、調書、経緯の原本を差し替え

3月7日 売り払い調書、貸し付け調書差し替え→同日、新旧を示し、近財管財部長に報告

3月8日 相手方に優遇したとみられる部分を修正。近財管財部長らに報告

同日   佐川理財局長に説明後、再修正

3月20日 売り払い決議書は佐川局長から国会答弁を踏まえた修正を行うよう指示があったとのこと

3月21日 会計検査院への対応として、事前に関係調書の電子データを送付されたい→同日、近財管財部長に報告。本省には既に廃棄したと返答するよう指示

4月10日 会計検査院、地検(特捜)への提出資料のために、本省企画課長の調書修正の指示を受け、近財管財部次長自ら修正(詳細は不明)

4月13日 検査院受検日初日の朝、急きょ本省から指示を受けた次長から「経緯」の一部を削除(理由等は不明)

「改ざん「佐川元局長が直接指示」赤木ファイル、国が開示」

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以下、朝日新聞デジタル版(2021/6/22 19:34)から。

 学校法人森友学園大阪市)への国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、自死した同省近畿財務局職員赤木俊夫さん(当時54)が改ざんの経緯を記した「赤木ファイル」が22日、妻・雅子さん(50)側に開示された。改ざんをめぐり、佐川宣寿(のぶひさ)・元同省理財局長から、国会答弁を踏まえて決裁文書を修正するよう直接指示されたとするメールが、同省から近財へ送られていた。

 ファイルは518ページ。22日午前、雅子さんの代理人弁護士の事務所に郵送で届いた。幹部ではない職員の名前やメールアドレス、添付ファイルのパスワードなどがマスキング(黒塗り)されて開示された。

 俊夫さんが書き残した「備忘記録」には、同省から「相手方(森友)に厚遇したと受け取られるおそれのある部分は削除」するよう指示されたが、厚遇した事実はなく、強く抗議したなどと記載。同省側から「理財局が全責任を負う」「(近財局長の)責任で対応する」と説明されたが「納得できず」とし、「備忘として、修正等の作業過程を下記の通り記録しておく」と記されていた。

(後略)

(米田優人、森下裕介)

「国が遺族側に「赤木ファイル」を開示 森友公文書改ざん」

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以下、朝日新聞デジタル版(2021/6/22 10:24)から。

 学校法人森友学園大阪市)への国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、国は、自死した同省近畿財務局職員赤木俊夫さん(当時54)が改ざんの経緯を記したとされる「赤木ファイル」を妻・雅子さん(50)側に開示した。雅子さんの代理人弁護士の事務所に22日、郵送で届いた。

 国が開示したファイルは約500ページ。俊夫さんが、改ざん問題について書き残したとみられる「備忘記録」には、「本省理財局が全責任を負う」「(近畿財務局長の)責任で対応する」などの記載があったほか、省内でやりとりしたメールの写しなどがあった。中身を確認した雅子さんは「夫の気持ちを考えると、どんなにつらい思いをして残したのだろうと胸がつまる思いだ」と語った。

 雅子さんは昨年3月、俊夫さんが自死したのは改ざんを強いられたからだとして、国と佐川宣寿(のぶひさ)元同省理財局長に計約1億1200万円の損害賠償を求め、大阪地裁に提訴した。

 雅子さん側は、ファイルの内容が明らかになれば、当時の改ざん指示の流れや俊夫さんが受けた精神的苦痛の立証につながると主張。ファイルの存在を明かした俊夫さんの元上司の音声データを証拠として提出したほか、今年2月、国にファイルの提出を命じるよう大阪地裁に申し立てた。

 これに対し国は、財務省内で改ざんが行われたことについては争いがないとし「ファイルは裁判に関係がなく、存否について答える必要がない」と説明。一方で国会では「訴訟に影響する」として、野党側の開示要求に対し、存否についての答弁を避けてきた。

 だが、国は今年5月、裁判所の命令を待たずに、任意で提出を検討するよう地裁から要請があったことを受け「真摯(しんし)に対応する」と表明。求められていた文書を特定できたとして、次回の口頭弁論期日(6月23日)には俊夫さんが改ざんの経緯を時系列にまとめた文書や、財務省理財局と近畿財務局の間でやりとりしたメールの記録などを任意で提出すると文書で回答した。また、マスキング処理(黒塗り)は「できる限り狭いもの」とする意向を示していた。(米田優人、森下裕介)

(後略)

「森友改ざん、亡き夫の言葉信じて 赤木ファイル近く開示」

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以下、朝日新聞デジタル版(2021/6/21 7:00)から。

 学校法人森友学園大阪市)への国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、国が近く、自死した同省近畿財務局職員赤木俊夫さん(当時54)が改ざんの経緯を記したとされる「赤木ファイル」を大阪地裁に提出する。開示を前に妻の雅子さん(50)が取材に応じ、赤木ファイルは「夫がプライドをかけて残したもの」と語った。改ざんをめぐる新たな事実は、明らかになるのか――。

 「やってしまったことを、細かく書いて残しているんだ」。雅子さんは2017年7月、俊夫さんから告げられた。18年3月に命を絶つまで、何度も同じようなことを言われた。書き残したものはファイルにとじている、とも聞いた。

 「それを残したことはよかったことなの?」

 そう尋ねると、俊夫さんはぽつりと漏らした。

 「よかったと思う」

 俊夫さんの死から3カ月後、財務省は改ざん問題の調査報告書を公表した。報告書には、本省から改ざんを指示された近畿財務局の職員が反発し、改ざんへの強い抵抗感があったと書かれていた。だが、聞き入れられず、改ざんは実行された。具体的なやり取りは記されておらず、雅子さんは「怒りが湧いた」と振り返る。

 19年3月、俊夫さんの元上司から、ファイルの存在を明かされた。元上司によると「見てもうたら、どういう過程で(改ざんを)やったかというのが全部分かる」という。国などに損害賠償を求める裁判を進める中、代理人の弁護士が「赤木ファイル」と名付け、開示を求めてきた。

 だが、裁判では「訴訟に関係がない」と言われ、国会で野党が追及しても存否の回答すら拒まれた。「こんなに出し渋るのは、ファイルと報告書に違うところがあるのかな」と思った。

 一方で「本当にファイルは存在するのか」と不安に押しつぶされそうにもなった。それでも、長年連れ添ってきた俊夫さんの言葉を信じてきた。「夫が残したものは必ずある」

 今年5月6日。1年あまり回答を避けてきた国が、対象の文書を特定したとして、ついにファイルの存在を認めた。「あったよ」。その翌日、岡山県にある俊夫さんの墓前に報告した。

 開示を前に、俊夫さんが語った「よかった」の意味をかみしめている。改ざんの証拠を残せば、職場や周囲に迷惑をかける可能性もあるが「夫は真実を表に出そうとして『本当のことだから(残して)よかった』と言ったんじゃないか」。それだけに、国には黒塗りをせず、全てを明らかにしてほしいと願っている。

 「夫が残したものを、私だけでなく、皆さんに見てほしい。二度と同じようなことが起きないように」(森下裕介)

財務省報告書 多くの疑問
 財務省は2018年6月に調査報告書を公表し、14件の決裁文書を改ざんした経緯の一端を示したが、多くの疑問が残っている。

(後略)

(米田優人、加藤あず佐)

「大谷翔平は「非常識だ」 驚異の6戦6発23号、米メディアに衝撃広がる「言葉がない」」

以下、Full-Count(2021.06.21)より。

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本塁打本塁打→投手3勝目→2本塁打本塁打本塁打

エンゼルス ー タイガース(日本時間21日・アナハイム

 エンゼルス大谷翔平投手は20日(日本時間21日)、本拠地のタイガース戦でシーズン自己最多となる23号2ランを放った。「2番・指名打者」で先発出場し、5回の第3打席で今季2度目の3試合連発をマーク。驚異の6戦6発とアーチを量産し、両リーグトップに並んだ。米メディアは続々と速報した。

 2点を追う5回1死二塁。2年目右腕・マイズからバックスクリーンへアーチをかけた。同点の23号2ランだ。何度も雄叫びをあげ、ダイヤモンドを駆け抜けた。3試合連発は5月16日~18日以来、自身4度目。飛距離414フィート(約126.2メートル)、打球速度103.5マイル(約166.6キロ)だった。


 米メディアは大興奮だ。米スポーツ局ESPNのジェフ・パッサン記者は「オオタニは非常識だ」とツイート。2018年キャンプ中に二刀流・大谷について「メジャーレベルにあらず」と一刀両断していたが、同年の開幕後に絶賛。手のひら返し記者は、あまりの打ちっぷりに呆れ返ったようだ。

 大リーグ公式サイトのエンゼルス番レット・ボリンジャー記者は「信じられない。ショウヘイ・オオタニがまたホームランを打った」と速報。米ワシントン・ポスト紙のチェルシー・ジョーンズ記者は「ただただ信じがたい才能だ」と絶賛した。

 ブックメーカー「BetMGM」は「ショウヘイ・オオタニを表現する言葉が文字通りなくなってしまった」とツイートした。本塁打本塁打→投手3勝目→2本塁打本塁打本塁打。全米に衝撃が広がっている。(Full-Count編集部)

「ウガンダ選手なぜ陽性? ワクチン効果・検査感度に限界」

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以下、朝日新聞デジタル版(2021/6/20 15:28)から。

 東京五輪パラリンピックに出場する東アフリカ・ウガンダの選手団9人のうち1人が、空港での新型コロナウイルスPCR検査で陽性だったことがわかった。来日した五輪選手団で陽性が判明したのは初めて。ワクチン接種を済ませ、陰性証明書も持参した選手の「陽性」を、どのように考えればいいのか。

 五輪に出場する選手は、出国前にPCRなどの検査を受け、陰性証明書を持参することになっている。

 新型コロナウイルスに感染しても、初期はウイルス量が少なくて、検査にかからない。今回、出国前の2度のPCR検査では感知しなかったが、移動の間にウイルス量が増えた可能性がある。入国後に最初に受けた抗原定量検査はPCR検査よりも感度が低く、より精度の高いPCR検査で陽性と判定された。

 ワクチンの効果はどう考えればいいのか。内閣官房によると、選手団は全員が出国前にアストラゼネカ社製のワクチンを2回接種していたという。

 英国からの報告では、同社のワクチンを2回接種して2週間以上たつと、英国型の変異株(アルファ株)に対する発症予防の効果が66%、急速に拡大するインド型(デルタ株)に対しては60%あった。ファイザー社製では、この数字がそれぞれ93%、88%。いずれにしても100%ではない。

 また、注意が必要なのは、これらの数字は発症を防ぐ効果を表している点だ。感染自体を防ぐ効果ははっきりしていない。

(後略)

(阿部彰芳)

「大谷翔平、6月で自己最多タイ22号 5戦5発でシーズン50発ペース、エ軍3連勝で貯金1」

以下、Full-Count(2021.06.20)より。

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驚異の5戦5発のアーチ量産でゲレーロJr.に再び1本差
エンゼルス 8ー3 タイガース(日本時間20日アナハイム

 エンゼルス大谷翔平投手は19日(日本時間20日)、本拠地のタイガース戦で自身シーズン最多に並ぶ22号2ランを放った。「2番・指名打者」で先発出場し、3回の第2打席で2試合連続アーチ。本塁打王争いでは両リーグトップに1本差に迫った。6回の第4打席では申告敬遠で歩かされ、4打数1安打2打点1四球。打率.272となった。チームは8-3で3連勝を飾り、貯金1とした。

 1点リードの3回1死三塁。通算50勝・ペラルタが投じた95.3マイル(約153.4キロ)のフォーシームにバットを合わせた。左越えへの22号2ラン。2戦連発は今季4度目(通算9度目)だ。15日(同16日)の敵地・アスレチックス戦から5戦5発。シーズン50発ペースとなった。

 リーグの本塁打王争いではブルージェイズゲレーロJr.に再び1本差に迫った。飛距離は398フィート(約121.3メートル)、打球速度は107.6マイル(約173.2キロ)だった。

 6回2死二塁では申告敬遠で歩かされた。本拠地の地元ファンは大ブーイング。次打者を告げる場内アナウンスがかき消されるほどだった。MVPコールが響いた8回1死二塁では左飛。それでも、チームは12安打8得点の猛攻。13日以来6日ぶりの貯金生活となった。(Full-Count編集部)