「ウガンダ選手なぜ陽性? ワクチン効果・検査感度に限界」

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以下、朝日新聞デジタル版(2021/6/20 15:28)から。

 東京五輪パラリンピックに出場する東アフリカ・ウガンダの選手団9人のうち1人が、空港での新型コロナウイルスPCR検査で陽性だったことがわかった。来日した五輪選手団で陽性が判明したのは初めて。ワクチン接種を済ませ、陰性証明書も持参した選手の「陽性」を、どのように考えればいいのか。

 五輪に出場する選手は、出国前にPCRなどの検査を受け、陰性証明書を持参することになっている。

 新型コロナウイルスに感染しても、初期はウイルス量が少なくて、検査にかからない。今回、出国前の2度のPCR検査では感知しなかったが、移動の間にウイルス量が増えた可能性がある。入国後に最初に受けた抗原定量検査はPCR検査よりも感度が低く、より精度の高いPCR検査で陽性と判定された。

 ワクチンの効果はどう考えればいいのか。内閣官房によると、選手団は全員が出国前にアストラゼネカ社製のワクチンを2回接種していたという。

 英国からの報告では、同社のワクチンを2回接種して2週間以上たつと、英国型の変異株(アルファ株)に対する発症予防の効果が66%、急速に拡大するインド型(デルタ株)に対しては60%あった。ファイザー社製では、この数字がそれぞれ93%、88%。いずれにしても100%ではない。

 また、注意が必要なのは、これらの数字は発症を防ぐ効果を表している点だ。感染自体を防ぐ効果ははっきりしていない。

(後略)

(阿部彰芳)