手塚治虫の「ぼくはマンガ家」(1969)を読んだ

ぼくはマンガ家(1969)

 朝、カレーをつくる。

 子どもたちと近所に散歩に出かけ、公園で手塚治虫の「ぼくはマンガ家」を読み始める。面白い。何かにとりつかれたように、取り組んだ人の話はおもしろいし、ためになる。

 「鉄腕アトム」のアメリカ合州国での反応も面白かったし、「ジャングル大帝」における「黒人」の扱い方についても、とっても興味深い。また手塚の「映画狂い」、「落語狂い」、「自信」「植民地文化」「アメリカ文化」「スランプ」など、興味が尽きないテーマが満載で、幸せな気分になった。

 手塚治虫はおだやかな人格者と思っていたが、怒りっぽい性格や、嫉妬にくすぶる気質も告白されていて、精神衛生上、自分も救われた。子どもの頃のことも思い出されて、子ども時代にはやはり何かに夢中になることが大切と思った。まず、昆虫や動物など自然に触れさせること、そしてまた芸術というか、演劇や映画、落語などの文化に触れさせることが重要なのだと再認識させられた。こんなことはいまさら言うまでもないことなのだが、親の生活がいろいろなことに追われていて、余裕がないのは仕方がないが、それでも今年1年、なんとかがんばろう。