コンピュータ通信はやはり英語教師に必要だ

データベースを使いこなす (1985)

 1985年春に高田正純氏の「データベースを使いこなす」を読んで以来、パソコン通信に興味を持ち続けてきた。

 いま英語教師をしているわけだが、英語教師には、なかなかつらいところがある。それは、英語教師としては、海外滞在や海外事情調査、そのための通信手段が必要になるからだ。興味があって当然だろう。

 外国滞在のイメージだが、もしそれが、アメリカ合州国であれば…。

 日本語学習者の家にホームステイして、恒常的に質問ができる環境で、日常会話に慣れる。歌など質問をかさね解決する。日本語学習者との交流を通じて、アンケート活動などもおこなう。教材発掘として、ビデオテープ・CD・評論・絵本など集める。自分の作文を推敲し完成させる。旅行・山歩きをして旅行記を書く。

 もしそれが、オーストラリアの場合…。

 日本語学習者の家にホームステイして、恒常的に質問ができる環境で、日常会話に慣れる。歌など質問をかさね解決する。ただし、合州国よりは調査の質は落ちるだろう。日本語学習者との交流を通じて、アンケート活動などもおこなう。将来、交換留学生の企画をねらえる。その準備ともなるだろう。教材発掘として、テープ・CD・評論・絵本など集める。ただし、ビデオテープは規格が異なるためこの点ではイギリス同様、弱点になるだろう。旅行・山歩きをして旅行記を書く。オーストラリアならニュージーランドにも行くべきである。オーストラリア・ニュージーランドであれば、反核市民運動などの調査もやるべきだろう。そうした市民生活のルポもおもしろいと思う。

 以上のためにも、果敢に海外の日本語学習者にアクセスすべきだ。

 Venus-Pの使用料は高いが、やはり必要だ。

 先日、ランディ=ニューマン関係の調査で、伝統的郵便による郵送費が約8800円かかった。経費をおそれていては何もできない。

 コンピュータ通信はやはり必要だ。自分にとっては、必要なメディアだ。

 それは、たとえば「ランディ=ニューマン論」を書こうとする場合、どうしても調査のための交流が必要だ。双方向性のコミュニケーションがとれるメディアが必要だ。いいものを書こうとすれば、書籍だけでは足りない。書籍だけではあまりに遅いし、不正確になるだろう。コンピュータ通信がつかえれば、up-to-dateな情報として、確認がとれる。ランディ=ニューマンの過去はもちろんのこと、さらに現在を書こうとすれば、パソコン通信が可能であれば、どんなに仕事がすすむだろうか。

 映画論や音楽論を書く場合、書籍だけでなく、草の根的な声がどうしてもほしい。ネットワークがえられるコンピュータ通信は必要だ。

 多くの人に送ることができるネットワーク。海外発注にも役立つだろう。知人・友人も増え、海外滞在のときにも大いに役立つだろう。

 これらの利点にたいして、たしかに経費の点では現状では難がある。この点だけが、ここ数年躊躇せざるをえなかった唯一の原因だ。1985年春に「データベースを使いこなす」高田正純(1985)を読んで以来、ここ数年間迷ってきたが、コンピュータ通信を取り入れようというのが、結論である。

 コンピュータ通信をやりたいのだが、金がない。コンピュータ関係で100万。毎月10万、いや5万でいい。自由になる金が必要だ。