「遥かなアメリカ ある歴史家の回想」猿谷要 (2000)を読んだ

「遥かなアメリカ ある歴史家の回想」猿谷要 (2000)を読んだ。
猿谷要さんの書かれたものはそれなりに読んできたが、これは、総括的な一冊。
猿谷要さんは、1968年から1969年にかけて一年間ニューヨークに住んで、コロンビア大学やハーレムに通った。そのことが猿谷さんに決定的な影響を与えたという。
また、ハーレムの真ん中、135丁目とレノックス・アヴェニューにあるションバーグコレクションは知らなかった。おそらくアメリカ最大の黒人史料館だという。
南部のオクスフォードは、ウィリアム・フォークナーがかつて住んでいたこと。1962年に黒人青年がミシシッピ大学に入学しようとして白人群衆の大規模な抵抗にあったことでその名は知られている。そのミシシッピ大学のゲストハウスに泊まった猿谷夫妻が町の小さなレストランで、フライド・キャットフィッシュを注文すると、白刃のウェイトレスの顔色が変わったという。白人は伝統的に口にせず、黒人のソウルフードとして知られていたからだった。Neil Young のアルバムで知り、Randy Newman のアルバムでも登場した人種差別主義者として知られるジョージア州知事だったレスター・マドックス。わたしも半年住んでいたサンフランシスコについての言及も懐かしい。
また、アメリカ合州国で車を持たずに暮らせるのはニューヨークとサンフランシスコくらい(まさにその通り)という猿谷要さんは、奥さんと車で、アメリカ合州国を何度も旅している。
フォーコーナーズやクリフパレスなど、わたしも猿谷要さんの紀行文「アメリカ大西部」(1978)*1を読んで刺激を受け、自動車で西部をまわった思い出がある。