むかし朝鮮語を習おうとしたことがあった

宗廟(ジョンミョ)

 夏休みということで、パートナーと一緒に成田からインチョン国際空港をめざし、初めてソウルを訪れることにした。
 私にとって韓国は、近くて実に遠い国。いつか訪れよう訪れようと長年思っていたが、なかなか訪れる機会をつくることができないでいた。
 私の場合、生まれて初めての外国旅行が、かけだし英語教師の時期のアメリカ合州国への8ヶ月滞在であった。チャイナタウンの漢字文化圏を除けば、アルファベットばかりを眺めていたせいか、帰国後たまたまテレビを見ていて、「ニュース」というカタカナが眼に飛び込んできたとき、「ニ」というカタカナがどうにも変てこな文字に見えたことがあった。
 それで日本人はアジアにもっと関心を持つべきだと自分なりに考え、職場の大先輩に相談して、朝鮮語を習いにいったことがある。朝鮮語のあいうえお表(カナラダ表)*1を先生から習い始め、その頃、娘が生まれた時期とちょうど重なって、娘の日本語習得と自分の朝鮮語習得を競争しようなどと無謀な計画を立てたこともあったが、土台これは無理な話であった。職場の仕事が忙しくて、結局止めてしまった。
 こうして私の朝鮮語学習は全くモノにならないうちに終わってしまった。

*1:インターネット上で調べてみると、こうしたあいうえおの表は「反切表」(カナラダ表)とあるが、私の記憶に間違いがなければ、たしかカギャッピョと教わった記憶がある。