台湾についてはほとんど何も知らない

 さて、その台湾についてだが、地理的な知識も含めて、私はほとんど知らない。
これは私の小学校時代の思い出なのだが、台湾の「高砂族*1出身の家族の同級生がいた。小学校1年の頃、彼はいわゆる乱暴狼藉者だったが、いまでは同窓会で私がその話を持ち出すものだから、奴の方が恐縮している。
 あとは、アメリカ合州国のサンフランシスコで、英語集中学習講座のクラスで知り合った台湾出身の生徒がいたくらいだ。
 もう一人、台湾に関係する人がいた。
 それは、もう亡くなられてしまったのだが、同じ職場の社会科の先輩教員である。職場での先輩であるのだが、たまたま出身大学が同じだったから、その意味でも文字通り先輩であったし、人生の意味でも大先輩であった。
 この大先輩は中国語が堪能で、アメリカ合州国の研修を終えたばかりの私は、日常の仕事が忙しく何ヶ月か後には辞めてしまったが、この先輩の紹介で朝鮮語を習ったことがある。そして、この大先輩が戦時中に台湾に住んでいたことがあり、その経験をもとに本にも書かれている。
 戦時中の支配の関係から、台湾では日本語を話せる人が多いという話はもちろん聞いて知っていた。外国語教育や学習はできればいいというものではない。外国語がよくできるというのは、往々にして植民地支配と裏腹であったりするからだ。
 ということで、ほとんど台湾にかかわりのない私でも、こうして少しばかりは台湾に興味をもっていた。

*1:高砂族というのは、日本がつけた名称なので、ふさわしくないと思うが、便宜上、この呼称を使うしかないので、ここでは使わせてもらうことにする。