参議院選挙の争点としての外交問題

amamu2007-07-18

 参議院選挙の争点は、いくつかあると思われるが、日本総合研究所会長の寺島実郎氏が「対米外交が隠れた争点」と、参議院選挙について朝日新聞の夕刊で述べている。

 現在、イラク戦争について米政権内部からも失敗だったとの声が上がっているが、日本はまだ「必ずしも間違ったとは言えない」の立場だ。このことが日本の発言力を制約している。
 米国はこの1年ほどで極端に変わっている。ブッシュ政権の急速な支持低下に象徴される「脱9・11」の動きだ。
 (中略)
 小泉・安倍外交は、台頭する中国を日米の連携で制御しようと考えた。ところが、その米国が、同盟国の日本も大切だが中国もアジアの大国で市場の魅力もあるから大事だ、という考えに変わりつつある。
 米中が関係を深める中で、日本はどういう立ち位置をとるか。求められるのは、米国との関係は維持しつつ、中国を国際社会の建設的な参画者に招き入れる努力だ。
 米国への過剰依存・過剰期待の関係を見直すことこそ、本当の意味での「戦後レジームからの脱却」になるのではないか。