日本の医療や教育も大丈夫か

 ということで映画「シッコ」を褒めたが、アメリカ合州国保険業界、医療現場の医師の腐敗状況は眼を覆うばかりである。映画の中でカナダやイギリスの医師と比較していたが、もちろん、原因は個人にあるのではない。原因は、医療制度や政治状況にある。
 最近、日本で教育がうまくいっていないとして教育基本法を改悪したり、免許更新制度を導入したりしているが、私から言わせればそれは誤魔化しだ。それに教育をよくしようにも大人が悪い。
 大人が悪ければ、子供がまともに育つわけがない。仮にどんな素晴らしい改革をしようとも、大人が悪ければ教育なんてうまく行くはずがない。つまり、日本が教育的な社会になっていないと思うのだ。
 それでいうと、大学の理事者と呼ばれる大の大人の経営者はどうしたものか。まえに山形大学の学長選挙について触れたことがあったが、最近は、国民が知らされていないだけで、学問の府で驚くべき実態があるようだ。

 大学経営をめぐる不正疑惑です。岩手県内の短大などを経営する学校法人が、新理事長を強引に決めるために理事会の議事録を偽造した疑いがあることが、JNNの取材で明らかになりました。文部科学省が調査を始めています。

 偽造された疑いがあるのは、岩手県修紅短期大学などを経営する学校法人「第一藍野学院」の理事会議事録です。

 JNNが入手した議事録によりますと、この学校法人は、1月に開いた理事会に定数13のうち理事9人が出席し、新しい理事長に大阪の法人グループ代表の長男を選出したと文部科学省に届け出ていました。

 しかし関係者によりますと、実際は、路線の違いから辞任することになった理事3人が退席し、理事会開催に必要な過半数に満たないまま、新理事長派ら6人だけで決めていました。

 さらに、議長役を務めたと記された当時の理事長は欠席した3人のうちの1人で、理事会に出ていませんでした。

 「(第9回の理事会後)私ら辞める3理事が退席したあと、開催通知のないまま、第10回の理事会がそのまま会場で引き継がれて開催された。苦情を申し入れているが、対応がなされていない」(出席とされた欠席の元理事)

 なぜ議事録を偽造してまで、新しい理事長を選出したのか?赤字が続く短大では、問題の理事会のあとリストラが始まり、教職員9人が退職しました。


【退職勧奨の録音より】
 「これは人の一生を左右する、私にとってですよ、私は(勤続)3年ですから、退職金で引越しもできないですよね」(職員)
 「お願いしてるんですよ」(法人側)
 「でも、聞けることと聞けないことがあるので」(職員)
 「その結果どうなるか、多分ご存知だと思います」(法人側)

 これに対し教職員からは、経営努力をせず、不正な手続きで発足した新体制によるリストラは無効だとして、反発の声があがっています。

 「生活がかかっているので、退職届を書けませんでした。(しかし職場で)いじめにあっていて、(職場に)机がない状況。何かあったのかなっていうようなことは、学生によく聞かれます」(退職拒否の職員)

 理事の1人で、この学校法人を事実上統括する法人グループの代表は・・・。
 (Q.かなり強引なリストラもしてるということですが?)
 「誰が言うとるか、わかっとる」
 (Q.問題じゃないですか?)
 「問題だったら問題にしなさい」(法人グループの小山昭夫 代表)

 文部科学省はこの短大に助成金を出しています。今回の議事録偽造疑惑について、文部科学省は「事実であれば、教育機関としての信頼を揺るがす問題」として調査を進めており、今後、波紋が広がりそうです。(24日16:31)