やはり「椿三十郎」は面白い

椿三十郎

 黒澤明監督の「椿三十郎」は何度見ても面白い。
 城代家老の陸田(伊藤雄之介)とその夫人(入江たか子)、そして椿三十郎三船敏郎)の比較が面白い。夫人に頭のあがらない椿三十郎ということでは、陸田や夫人の方が上手であるが、そもそも人間のタイプが違うのである。
 それにしても、陸田や夫人のキャラクターづくりが凄い。陸田や夫人の出番は少ないが、その存在は椿三十郎を食っているとも言えるほどのところもある。
 「椿三十郎」のユーモアと品性にはいつも打たれる。
 1962年、東宝=黒澤プロ作品。