Black Hawk’s Surrender Speech(1832)

Black Hawk’s Surrender Speech(1832)のテキストは、以下を参照のこと。
Zinn, Howard. “Voices of a People's History of the United States” 2004 p.140-p.142

The People Speakの動画は、以下のURL。
http://www.history.com/shows/the-people-speak/videos/black-hawk-surrender-speech#black-hawk-surrender-speech



 "The People Speak"で引用している部分の中から、少しだけ引用する。

The white men despise the Indians, and drive them from their homes. But the Indians are not deceitful. The white men speak bad of the Indian, and look at him spitefully. But the Indian does not tell lies; Indians do not steal.
An Indian who is as bad as the white men, could not live in our nation; he would be put to death, and [be] eat[en] up by the wolves.

 「白人はインディアンを見下し、インディアンを故郷から追い出している。だがインディアンは人をだますつもりはない。白人はインディアンのことを悪く言い、悪意をもって見る。だが、インディアンは嘘をつかないし、インディアンはモノも奪いはしない」という表現に続けて、「白人と同じくらい悪いインディアンは、われわれの社会で生きることはできない。もしそうなら、死刑になってしまう。オオカミに食われて死んでしまうしかない」というロジックの進め方が面白いではないか。まことに説得力がある。

 歴史的事実として論争が全くないわけではないだろう。でも引用として実証的に間違いがなければ*1、声を大にして強調する必要もないが、これはブラックホークのスピーチであり、立派なひとつの意見として尊重されなければならない。英語の学習ということでも、こうした論理展開を生徒に学んでほしいと思う。そのほうが確実に英語の力も上がるように思う。
 

Black Hawkについてのwikipediaは以下のURLを参照のこと。
http://en.wikipedia.org/wiki/Black_Hawk_(Sauk_leader)

*1:そもそもBlack Hawkのオリジナルの演説は、何語で語られたのだろうか。自分の言葉・母語か、あるいは英語か。これは推測に過ぎず、調べたわけではないが、そもそもBlack Hawkという名前にしても、白人側からつけられたニックネームではないだろうか。実証的に調べたわけではないけれど、ネイティブアメリカン自身が、自らをBlack Hawkなんて呼ぶとも思えない。