「徴兵制をめぐる発言や議論が広がっている」という。
本日12日付の朝日新聞に「徴兵制 まさか…ね？」という記事が載っていた。
集団的自衛権の行使容認についての閣議決定と「徴兵制」に対する懸念がつながっていることは間違いないところであるが、安倍首相は、「５日、自民党本部で開かれた地方組織の幹部を集めた会合」で、「徴兵制について自ら否定した」。「首相は最近、こうした発言を繰り返している」という。
徴兵制につながるというとんちんかんな批判がある。徴兵制が憲法違反だということは私が再三、国会で答弁している。
また、記事によれば、内閣官房もHP上で否定しているようだ。
（徴兵制の採用は）全くの誤解。徴兵制は憲法上認められません。
http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/anzenhoshouhousei.html
いろいろと議論があるようだが、ひとつは、平和憲法のもとでこれまで自衛隊員で戦死したものがいなかった。当然のことながら、自衛隊員は戦地に行くことを覚悟のうえで自衛隊員になったわけではない。その自衛隊員の位置づけが閣議決定によって変容されたことで自衛隊員が集まりにくくなる懸念があり、そうした実態は進行すると考えるほうが普通だろう。その一方で、少子化問題がある。今後、貧困、格差問題を後押しにして、兵隊を集めざるをえないという懸念は払拭されにくいのではないか。
