「国会混迷 陸自日報/財務省改ざん/厚労省「是正勧告」問題」

amamu2018-04-06


 以下、朝日新聞デジタル版(2018年4月6日05時00分)から。

 防衛省が存在しないとしていた陸上自衛隊イラク派遣時の活動報告(日報)が見つかった問題をめぐり、立憲民主党など野党6党は5日の衆院本会議を欠席した。与野党は6日朝に国会対策委員長会談を行い、今後の国会運営について協議。野党は日報問題で衆院予算委員会での集中審議などを求める方針だ。

 財務省が決裁文書を改ざんした問題や、厚生労働省による裁量労働制に関する不適切なデータ問題などに加え、陸自の日報問題も浮上したことで、野党の追及は一斉に強まっている。

 参院では5日、外交防衛委員会で日報問題が取り上げられたほか、財政金融委員会で改ざん問題、厚生労働委員会で東京労働局長による「是正勧告」発言をめぐって議論。政府答弁が覆ったことに対する批判が噴き出した。働き方改革関連法案は6日にも閣議決定される見通しだが、審議への影響は避けられない。

 野党は新たに浮上した日報問題を受け、今後の国会運営を話し合うために与野党国対委員長会談を要求。与党側が拒否したことから5日の衆院本会議を欠席し、衆院の審議に応じない構えも示していた。

 自民党森山裕国対委員長立憲民主党辻元清美国対委員長は5日夜にかけて断続的に協議し、6日朝の与野党国対委員長会談の開催で合意した。辻元氏は5日夜、記者団に「この国会が非常に危機的な状況であるという認識を共有する」と指摘。会談結果を踏まえ6日の委員会に出席するかどうか判断するという。

 野党の中には、日報が発見されたのに報告されなかった当時の稲田朋美防衛相らの参考人招致を求める意見も出ている。与党は難色を示しており、協議は難航する可能性もある。

 5日の参院外交防衛委では、昨年3月に陸自内で日報の存在を把握していたのに防衛相に報告されなかったことについて小野寺五典防衛相が「大変大きな問題」と述べ、徹底的に調査する考えを示した。

 (笹川翔平、別宮潤一)