以下、朝日新聞デジタル版(2018年8月2日18時01分)
日本ボクシング連盟が山根明会長の不正疑惑で揺れる中、全国高校総体が開催されている岐阜市では2日、ボクシング競技が始まった。山根会長の介入による不正判定の疑惑で審判への信頼が揺らいでいるとして、岐阜県連盟が独自に試合をビデオ撮影する異例の措置がとられたが、選手たちは熱戦を繰り広げた。
都道府県連盟の幹部らの告発文では、元奈良県連盟役員の山根会長の影響下で奈良県選手に有利な「奈良判定」が過去にあったと主張されている。この日は、奈良県から5選手が出場。そのうちのひとりは「(奈良判定という)印象だけでやりづらいし、奈良県選手の試合全てに影響が出る。接戦で判定で勝ってもいい気持ちはしない。倒して勝つつもりでいった」などと明かした。
奈良県選手の父親は「疑惑は子どもには関係ない。かわいそう。今大会は(判定になれば審判は)奈良の選手にポイントを入れにくくなるんじゃないか」と心配した。選手から競技のイメージ低下を不安視する声も。岐阜県の選手は「楽しい競技なのに、競技とは違うところでボクシングに悪いイメージがついてしまうのが嫌です」と話した。(菅沼遼)