「リスクですまされない」東電社長が福島で語った危機感

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以下、朝日新聞デジタル版(2019年3月13日17時15分)から。

 東日本大震災から8年を迎えた11日、東京電力ホールディングス(HD)の小早川智明社長は福島第一原発にいた。いまも事故の後始末に追われる約700人の社員たちを前に、社長は何を語ったのか。

謝罪の次に強調したのは……
 午後2時46分。小早川社長は1分間の黙禱(もくとう)を捧げた後、社員に向けて語り始めた。

 「今なお、福島の方々を含め、広く社会のみなさまに多大なるご負担、ご心配をかけていることをおわび申し上げます。事故の反省と教訓から、安全には終わりはないことを学んだ。当社のめざす安全と品質は決して平均点で満足していはいけない」

 陳謝と反省の弁に続き、小早川社長の口から飛び出したのは、厳しい言葉だった。

 「単なるリスクではすまされない事象が多発している」

 事故から8年たってもなお、社長が厳しい口調で「安全」を説き続けなければならない事情が、東電にはある。

(後略)

桜井林太郎