「広報官、何を食べると7万円に?首相「詳細聞いてみる」」

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以下、朝日新聞デジタル版(2021/2/22 22:52)から。

 菅義偉首相の長男が勤める放送関連会社「東北新社」による総務省幹部らへの接待は、延べ39回も繰り返されていた。「接待づけ」とも言える実態に、同社との不透明な関係を疑う声は高まるばかりだ。接待の対象は、首相自身が起用した同省出身の山田真貴子・内閣広報官にも広がり、野党側は追及を強めている。

 「首相が黙認しているから行っても大丈夫という緩みにつながったのではないか。首相に原因がある」

 22日の衆院予算委員会。元総務官僚で立憲民主党奥野総一郎氏は、総務省幹部らが首相の長男の存在ゆえに接待を受けた可能性を指摘。首相の問題であると追及した。

 首相は「私の長男が関係して、結果として公務員の方が倫理法に違反する行為をすることになった」と、父の立場として陳謝した。

 委員会では、総務省の調べに長男は当初、会食で企業の利害に関する会話をしたかとの問いに「通常の意見交換」と答えたが、週刊誌が音声データを公表すると、「改めてよく当時の記憶を思い返したところ、BS、CSなど放送業界全体の実情に関する話はあった」などと説明を変えたことも明らかになった。

 それでも首相は、あくまで長男は「別人格」であると強調し続けた。

 ただ、首相は、東北新社の創業者と「20年近いお付き合い」(首相)の間柄。長男が総務省幹部と知り合ったのも、首相が総務相時に大臣秘書官に起用してからだ。問題は首相がきっかけになっている。

 奥野氏は、政治経験のなかった長男を大臣秘書官に抜擢(ばってき)したことを「『自助』とはちょっと遠い。箔(はく)をつけたという面はあるのでは」と指摘。総務省と利害関係のある会社への就職も「政治家として止めなきゃいけない」と問題視したが、首相は「就職が決まった後から報告を受けた。任せていた」として、長男の問題と距離を置いた。

 ところが、この日の総務省の調査結果では、長男に加えて、新たな菅政権への打撃が明らかになった。

 (後略)

(相原亮、小林豪 豊岡亮、藤田知也)