以下、FNNプライムオンライン(2021/02/22 18:45)より。
菅首相の長男らによる総務省の接待問題で、接待を受けていた職員は12人にのぼり、さらに、菅政権で女性初の内閣広報官を務める山田真貴子氏も接待を受けていたことが明らかになった。
22日、総務省が公表した資料。
接待が行われた38件について、細かく記載されている。まず、その接待を受けた12人。
この中で、菅首相の長男から接待を受けていたのは、ピンク色で表示された谷脇総務審議官や吉田総務審議官など、7人。
これまで明らかになっている幹部4人に加えて、新たに3人が接待を受けていたことがわかった。
では、具体的に菅首相の長男から、どのような接待を受けていたのか、くわしく回数や金額を見ていく。
まずは、総務省のNo.2といわれる谷脇総務審議官。
2020年10月には日本橋で会食をし、4万7,151円の接待を受けていた。
また、菅首相が官房長官だった2019年12月には、六本木で2万1,901円、そして6月には赤坂で1万1,127円、3年前の10月にも2万4,292円。
これは飲食代だけだが、さらにお土産代やタクシー代を含めると、合計で11万8,439円の接待を受けていたことがわかった。
続いて、吉田総務審議官。
2020年12月には、六本木で2万5,300円など、合計3回で4万4,061円となっている。
続いて、秋本前情報流通行政局長の回数と金額。
2020年12月には、六本木や西麻布で1万円を超える接待を受けていて、5回で合計7万3,316円。
湯本前審議官は合計3回で、2万9,014円となっている。
幹部4人のうち、1回1人あたりの金額が一番大きかったのは、谷脇総務審議官の4万7,151円。
しかし、これを上回る金額が出てきた。
山田真貴子内閣広報官の2019年11月の虎ノ門での会食で、1人で7万4,203円の接待。
山田内閣広報官のプロフィールだが、2013年に安倍内閣で女性初の首相秘書官に任命され、2020年には女性初の内閣広報官に抜てきされた。
この抜てきをした人物こそが、菅首相だった。
加藤綾子キャスター「これだけ接待を重ねているとなると、やっぱり菅さんの影響が何かしらあるのではないかと見えてしまうと思うんですけども、柳澤さんはどう受け止められますか?」
ジャーナリスト・柳澤秀夫氏「この問題の構図って、どう考えてみてもおかしいと思うんですよ。菅首相は、長男は別人格だとおっしゃいますけど、そうは言っても、周りから見れば、菅首相の長男であるという事実は変わらないわけですよね。周りの公務員がそれをどう忖度(そんたく)するかということが、どうしても否定できませんから、なおのこと、国家公務員なり、公務員というのは、襟を正して、自分と向き合う民間の人間との距離感をしっかり考えないと。しかも今回の場合、公務員の人事権の裏の制度まで細かく知っている菅さんが存在としてあるわけですから、公務員の側がそこを斟酌(しんしゃく)、忖度すれば、こういう構図になっても不思議じゃないなと思います。どう見てもおかしい構図です」
加藤キャスター「この先、接待を受けていた人たちを処分する方針ということですが、このモヤモヤしたままで説明なく幕引きということはないようにしてもらいたいなと思います」