以下、朝日新聞デジタル版(2021/7/16 13:46)から。
訪日中の国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が16日午後、広島市中区の平和記念公園に到着した。広島県の湯崎英彦知事らに出迎えられたバッハ氏は、原爆死没者慰霊碑に献花し、平和記念資料館の見学へ向かった。資料館では被爆者との対談のほか、スピーチが予定されている。
バッハ氏と対談する被爆者の梶矢文昭さん(82)=広島市安佐南区=は15日の取材に「広島から世界に、核兵器の脅威と平和の尊さをアピールしてほしい」と期待感を示した。
バッハ氏の訪問をめぐっては、湯崎知事が「核兵器のない平和な世界の実現に向けた力強いメッセージを発信していただきたい」と表明。広島市の松井一実市長も「世界恒久平和を願う『ヒロシマの心』を世界のスポーツ界に広げていただける貴重な機会となる」と歓迎するコメントを発表している。一方、原水爆禁止県協議会(県原水協)が「国民の納得を得られず、『政治利用』と批判されても仕方がない」との抗議声明を出しており、賛否の声が上がっている。(岡田将平、福冨旅史)