公立学校が抱える根本的な課題に取り組むため、「効果のある学校」とはどういう学校なのか、8人の研究者が11の公立小中学校に1年間近く通って得た学力向上の鍵は以下の七つであると、今朝の朝日新聞が報じていた。
- 子どもを荒れさせない
- 子どもを力づける集団づくり
- チーム力を大切にする学校運営
- 実践志向の積極的な学校文化
- 外部と連携する学校づくり
- 基礎学力定着のためのシステム
- リーダーとリーダーシップの存在
まず、この「効果のある学校」というあまり聞きなれない用語であるが、「①基礎がわかっているレベルの点数を決め、それを上回った子の割合(通過率)に注目」し、「その学校で「塾に通っていない」「家にパソコンがない」など、必ずしも教育条件がいいとはいえないグループの通過率が、全参加校での通過率を超えている」「②その学校全体の平均点が、参加校の平均点を超えている」という条件で、①②両方の条件を国語か算数(数学)のどちらかの教科で満たした学校を「効果のある学校」と規定している。
調査者は大阪市立大学の教授らで、対象とした学校は、大阪、兵庫、徳島など関西圏の小中で、先の「効果のある学校」にあてはまったのは、11小学校と8中学校。さらにそこから3小学校と4中学校を選んだという。
使われている用語がわかりにくいのだが、記事を読んだ印象に私なりの解釈を加えると、まず最初の「子どもを荒れさせない」とは、課題のある子どもに対して個別に接するということのようだ。次の「子どもを力づける集団づくり」は、一人ひとりを大事にするためにも、子どもの集団活動、班やグループでの活動を重視するということに違いない。