えええ、こんな節操のないことでいいんですか

amamu2006-07-11

 郵政反対派であっても、来年の参院選の協力次第では自民復党もありうると、自民党幹事長が記者会見で述べたと朝日新聞が伝えている。
 武部幹事長は、昨年郵政民営化法案に反対して離党した衆院議員について、来年の参議院選の協力次第では、自民党への復党もありうるとの考え方を示したという。
 こんな節操のないことでいいのだろうか。
 昨年の夏、「郵政民営化」だけが争点として突きつけられて*1衆議院の解散・総選挙がおこなわれた。「郵政民営化」だけが争点のように扱われたこと自体が問題であったが、その「郵政民営化」の今の扱いがこうである。
 小泉首相退陣のあと、来年は4月に統一地方選挙があり、来年の夏の参議院選挙は、自民党にとって厳しいとの見方が主流である*2。今回の幹事長の郵政反対派への取り込みは、そうした厳しい見方に対する布石のひとつであろう。

*1:寺島実郎氏は、「郵政民営化」だけが争点とされたことを指して、「生類憐れみの令に似た情況」とコメントされたことがある。

*2:6月27日付けの朝日新聞の「政態拝見」で、「「自民党をぶっ壊す」と叫びながら小泉首相は結局、自民党政権を維持した。それどころか衆院の勢力を大きく伸ばした。しかし、5年余の任期を終えて首相の座を退いた後に、小泉氏の投げた石の波紋が自民党を壊して政治大乱の幕を開けるかもしれない」と書かれていた。