成田から大連へ

 午前出発の便で、時間にして2時間30分くらい。日本と中国との時差は1時間。赤道を越えないから、季節が変わることもない。
 私がこれまで訪れた英語圏は実に遠い。それからすると、当たり前のことだがアジア、とくに今回の遼寧省は近いということだ。しかし距離的に近いということと、距離的に近いその場所をよく知っているか否かは全く別のことである。
 わたしの父母世代は別にして、私の世代は、遼寧省も含めてアジアについて無知であるように思う。勘違いに過ぎないとは思うが、たまたま私は英語の教師をしているから、遠い英語圏の方がまだ知っている気がする。そうした私の世代の次の世代となれば、「アジアの中の日本」という認識がどれほどあるのか、非常に心もとない*1
 さて機内食を食べたと思ったら、もう目的地到着である。時間的には、これは国内旅行の感覚だ。今回の旅は独自のパッケージツアーだと述べたが、大連到着後、日本語ガイドつき専用車で移動することになる。
 ここ数年経験しているアジア旅行で、いつも思うのは、ガイドさんの言語能力の高さである。
 しょせん外国語はむずかしいからリスニングが案外弱いガイドさんがいるが、それでも、ガイドという職業は、仕入れた情報内容を一気に喋り倒さないといけない職業だ。そのエネルギーにはいつも感心させられる。
 今回の旅は大連は王さん(仮名)、瀋陽は若い張さん(仮名)にお世話になる。

*1:シンガポールチャンギミュージアムを訪れたときに、日本人の若い女性が、そこにある展示は嘘だといって信じなかったと、館内説明員が私に語ってくれたことがある。