「宙に浮いた」年金記録はすべて明確にするといった公約が果たせないとすれば、政治家たちの責任はどうなるのか

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 このブログで、6月7日に私は次のように書いた。

 5000万件もの年金不明問題で、さらに1430万件もの不明のものがあると柳沢厚生労働相が認めた。
 今回の問題で、1年間で処理すると政府は言っているが、こんな膨大な数の不明年金情報を1年間で処理など、できるのだろうか。

 大変残念ながら、私の予告どうりとなってしまった。

 政治家とは、言論人である。
 コトバに責任を持ち、コトバで主張し、コトバで論争する人たちである。言論で負けたら、潔く責任を取らなければならない。
 年金問題で、安倍元首相は、最後の最後まで、年金問題を明らかにすると明言した。
 今日のテレビのニュースで、福田首相は、そんなこと言ったっけかな、それは理解の仕方ではないかと、とぼけてみせた。
 これで、政治家と言えるのだろうか。
 呆れてモノが言えない。

 以下は時事通信からの引用。

未統合年金記録の解消困難に=照合作業は「エンドレス」−舛添厚労相
12月11日19時1分配信 時事通信


 舛添要一厚生労働相は11日、厚労省で記者会見し、基礎年金番号に未統合の「宙に浮いた」年金記録約5000万件の全体像を発表した。同相は、社会保険庁のコンピューター上での照合作業で本人の特定が困難な記録が約1975万件あることなどについて「最後の1人、最後の1円まで探し出すということでやっている」と改めて強調。ただ「(期限は)エンドレスだ。できないこともある」と述べ、未統合記録を全部解消し該当者に年金を支払うのが事実上困難であることを認めた。 

 以下は毎日新聞の続報。
 こんな発言は許すことは到底できない。国民は黙っているわけにはいかない。


年金記録>舛添厚労相、開き直り?「ないものはない」


12月11日21時20分配信 毎日新聞


会見で記者の質問に答える舛添要一厚労相厚労省で2007年12月11日午後3時59分、兵藤公治撮影

 宙に浮く年金記録約5000万件中、945万件の特定が困難との社会保険庁の調査結果を受け、舛添要一厚生労働相は11日午後、記者会見した。「他の方が大臣になっても結果は同じ。ないものはないんだから」「(参院選で)年金は最大のテーマ。『できないかもしれないけどやってみます』なんて言いませんよ」。開き直りとも取れる発言が続いた。

 「正直いって、ここまでひどいとは想像していませんでした。5合目まで順調だったが、こんなひどい岩山とアイスバーンがあったのかと率直にそういう気がします」。調査結果の感想を問われ、そう語った。

 政府が照合を3月末に完了すると公約し、就任直後に「最後の一人まで探し出す」とした発言との整合性については、「3月末までにすべてを片づけると言った覚えはない。5000万件の名寄せをやらなかったら公約違反」と述べ、矛盾はないと繰り返した。

 照合作業の期限を尋ねられると「エンドレスです。できないこともあります。そうでしょ?」と記者に同意を求め、「やったけどできなかったというんじゃなくて、みんなで努力してやっていくというポジティブな気持ちになっていただくことが必要だと思います」と語った。【野倉恵、清水健二】