「米の大学 群抜く中国の存在感」

amamu2014-09-28

 本日の朝日新聞に「米の大学 群抜く中国の存在感」という記事が掲載されていた。
 それによると、今春、ハーバード大学で、習主席の娘さんが卒業生の一人として参列していたと紹介している。学内では、偽名をつかっていて学生生活を送っていたそうだ。
 アメリカ合州国にたくさんの中国人留学生がいることは、日本人留学生であれば誰でも認めることだろう。
 それほど、中国人留学生は多い。
 朝日新聞によると、アメリカ合州国の留学生は、中国からがトップで23万5000人をこえる。2番目がインドで9万6000人をこえる。3番目が韓国で7万人をこえる。4番目がサウジアラビアで4万4000人をこえる。5番目がカナダで2万7000人をこえる。6番目が台湾で、2万1000人をこえる。次に日本で、1万9568人だという。
 わたしの経験では、ニュージーランドにおいても中国人留学生は多い。
 経済的なことやさまざまなことを総合的に考えれば、中国やインドを軽視することはできない。
 日本語と英語をやった人が中国語を学ぶというのは、それほど悪い選択ではない。
 事実、私は、英語に堪能な若者に次の外国語に中国をすすめていた時期があった。
 中国といっても広い。
 北京語・広東語など、単純ではない。中国をしっかり学ぶにはたくさんのことを学ばなければならないだろう。
 それで、少し驚いたのは、次の箇所だ。
 記事によれば、アメリカ合州国の投資会社ブラックストーン社の最高責任者であるスティーブン・シュワルツマン氏は「中国は選択科目ではなく、必修科目となった」「中国は、いずれ世界一の経済大国になる」といって、中国に大学院をつくるという。

一方、米国の大学は競うように中国で分校を開設し、企業の資金も中国に向かう。世界最大級の米投資会社ブラックストーンの最高経営責任者ティーブン・シュワルツマン氏(67)は「中国を理解する未来の指導者を育てたい」と私財1億ドル(約110億円)、協賛企業からの2億ドル分の金品を投じ、北京の清華大に米国人留学生らのための大学院をつくる。出資企業の視線の先には、中国の経済力や13億人の市場がある。

 日本の学生がアメリカ合州国に留学して、多くの中国人留学生に遭遇すると、中国人に対して日本人ははなから多少の偏見をもつようだ。そして、その偏見はすぐに減少するようだ。この辺は、メディアや社会の空気感もステレオタイプの助長に手助けしていると見たほうがよいだろう。
 わたしは、昔から、イギリス・カナダ・アメリカ合州国・オーストラリア・ニュージーランド南アフリカなど、Common Wealth of Nationsのつながりをもつ英語圏に対して、アジアのネットワークの脆弱さを感じてきたが、これから私たちが何をやるべきか、きちんと考えないといけないと思う。