「トランプ氏「日本に移民送れば晋三は退陣」 G7で暴言」

amamu2018-06-16

 あのイラク侵攻の前夜、イギリスのトニー・ブレア元首相がブッシュの腰ぎんちゃくと呼ばれていたことがあった。*1
 日米関係について「100%共にある」「完全に一致」とよく強調する安倍晋三首相がそのトランプ大統領から脅されるというのはどういうことなのだろう。
 フランスのマクロン大統領は、「エマニュエル、君はこのことを知っていなければならない。なぜなら、すべてのテロリストはパリにいるんだ」と言われたが、The Guardianによれば、フランス大統領側は、虚偽だと否定したという。

 以下、朝日新聞デジタル版(2018年6月16日14時25分)から。

 晋三、日本に大量移民を送れば、君はすぐに退陣するぞ――。トランプ米大統領がカナダ・シャルルボワでの主要7カ国首脳会議(G7サミット)で、安倍晋三首相に対し、移民問題に関して暴言を吐いていたと、米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)が15日報じた。トランプ氏はG7で通商問題を巡って他国と亀裂を深めていたが、不満や放言は他の問題でも炸裂(さくれつ)していたようだ。

 同紙がG7に参加していた欧州連合(EU)関係者に聞いたところによると、各国の首脳が移民問題を話し合っていた際、トランプ氏が安倍首相に「晋三、君の国には移民問題はないだろう。しかし、私は2500万人ものメキシコ移民を日本に送ることができるぞ。すると君はすぐに退陣だ」と語ったという。

 トランプ氏はG7で、移民に対し、より厳しい姿勢を打ち出したかったとみられる。

 また、海洋のゴミ対策を協議中、安倍首相がプラスチック廃棄物に関し、成果文書の表現で意見したところ、トランプ氏が「これで5対2だ」と発言した。通商問題で欧州諸国やカナダと対立していたトランプ氏が、安倍首相はこっちの味方になったと言いたかったようだ。

 さらにテロ問題に関する議論では、フランスのマクロン大統領に「エマニュエル、君はこのことを知っていなければならない。なぜなら、すべてのテロリストはパリにいるんだ」とも述べたという。

 EU関係者によると、トランプ氏の放言に対し、各国の首脳は努めて理性的に平静を装おうとしていたという。

 今月9日に閉幕したシャルルボワ・サミットでは、通商問題で「保護主義と闘い続ける」とうたった首脳宣言をまとめた。しかし、閉幕直後にトランプ氏がツイッターで「宣言を承認しないよう指示した」と述べるなど、「米国第一」を掲げるトランプ氏の孤立が目立った展開を見せていた。(土佐茂生)

*1:たとえば、"50% see Blair as Bush's lapdog" (Thu 14 Nov 2002 12.28 GMT) https://www.theguardian.com/politics/2002/nov/14/foreignpolicy.uk1