「現金が、商品券が、小判が…元県幹部語る実態 関電問題」

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以下、朝日新聞デジタル版(2019/11/23 19:45)から。

 関西電力の役員や福井県幹部職員が同県高浜町の元助役・森山栄治氏(故人)から多額の金品を受け取っていた問題で、高額な金品を受領した複数の元県幹部が朝日新聞の取材に実態を証言した。現金書留が突然自宅に届くなど、半ば強引に送りつけられた例もあった。21日に公表された県の調査報告書によると、7人が返していなかった。

 約15年前、突然自宅に現金書留が届き、中には現金10万円と商品券10万円分が入っていた――。10年ほど前に退職した、原子力対策などを担う安全環境部の元部長は、そう証言した。

 県の調査報告書によると、県職員が受け取った最高額(商品券を含む)は20万円で、2人いた。元部長はこのうちの1人だ。

 現金書留には、部長就任を祝う森山氏からの手紙が同封されていた。以前に人権研修で一度会っただけの関係。「とにかく驚いた」。不安になって部長経験者に相談したところ「返さないほうがいい」と助言され、高額商品を贈り返すことに決めた。

 名産品のPRを担当する産業労働部の職員に相談すると越前焼のつぼを勧められた。窯元まで行って「10万円ぐらいのものを」と告げ、著名作家のつぼを購入した。その後もカニを贈るなど「同額相当」の品を返したという。

 県の調査に回答した313人のうち、109人が金品などを受け取ったと申告した。ただ、調査に強制力はない。元部長は「受け取っていた人はもっと多いのでは」と話す。

(後略)

(堀川敬部、市原研吾)