以下、朝日新聞デジタル版(2020年2月25日 8時50分)から。
米ニューヨークの裁判所で24日、女性2人へのレイプなどで罪に問われていた米ハリウッドの元大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタイン被告(67)に対する公判があり、陪審団は犯罪的性行為など二つの罪で有罪の評決を下した。禁錮5~29年が科される見通しで、量刑は後日言い渡される。
「グッド・ウィル・ハンティング」「英国王のスピーチ」など多くの名作映画の製作に関わった同被告は、映画出演などへの影響力をかさに俳優や映画業界の関係者らに性的関係を迫るなどした。ニューヨーク・タイムズ紙が長年にわたるこうした行いを2017年に報じ、女性が被害に声を上げる「Me Too(私も)」運動の引き金となった。
米メディアによると、同被告に対しては90人以上が被害を訴えている。今回の裁判ではニューヨーク州の管轄下で時効になっていない事件が対象になった。物証が乏しい上、被害者らが事件後に同被告と合意の上で性的関係を持っていたことなどから弁護側は無罪を主張。陪審団は量刑のより重い略奪的性的暴行罪では無罪とする一方、一部の罪で有罪とした。
(後略)
(ニューヨーク=鵜飼啓)