David Byrne のコンサート映画 "American Utopia"(2020年)。
そのSoundtrackからの一曲"I Know Sometimes a Man Is Wrong"は、David Byrne の ソロアルバム"Rei Momo"(1989年)からの一曲。
David Byrne のCDはほとんど持っているが、"Rei Momo"はたまたま持っていなかった。I Know Sometimes a Man Is Wrong - YouTubeで聞いてみたら、小鳥の声を入れて次のように歌っていた。
"I know sometimes I can be wrong" (私は知っている ときに自分が間違えうることを)
"I 'll be wrong until you're next to me"(私は間違えるだろう あなたが私のとなりに来るまで)
"I know sometimes the world can be wrong" (私は知っている ときに世界が間違えうることを)
"They'll be wrong until you're next to me" (彼らは間違えるだろう あなたが私のとなりに来るまで)
人は間違えるというのが理性的な考え方・哲学だ。もちろん自分も例外にはできない。また世界も間違える。すべての人は誤謬から免れることができない。だからこそ、対話と討論をつうじてより正しい普遍的真理を探究しなければならない。大多数の人たちとの対話と討論をなすことから民主主義的思想も不可欠となる。
"I Know Sometimes a Man Is Wrong"の簡潔な歌詞は多くを語っているわけではないが、ひとは間違えるという哲学的真理。そして世界も間違えるという哲学的真理。その誤謬は民主主義的対話と討論によって訂正されなければならないけれど、その対話と討論は、まずはひとりの他人と始まるということを歌っているような気がする。