交通手段としての自転車

 ハミルトンでは、ここ数年、交通手段として自転車よりも自動車が幅を利かせてきたと新聞に書いてあった。そんなことは当たり前だろうと思っていたが、近年、自動車が急に安くなってきたことが自動車の交通量を増やしたことに関係するらしく、また自動車が増えてきたから、交通手段としての自転車の危険度が増して、自転車に乗る人が減ってきたのではないかという見方があるようだ。ワイカト大学の女子学生がアンケート調査をやるので協力して欲しいという記事が新聞に掲載されていた。アンケート結果は、彼女の卒論に活用されるという。
 自転車は、交通規則としては、自動車と対等に走っているように見受けられる。アレックスに聞くと、確かにここ数年、車の値段は下がってきていて買いやすくなっているという。もし、私が自転車を買いたいのなら、中古自転車屋さんに連れていってくれるとも言ってくれた。大学までの交通手段としては、とくに必要性を感じないけれど、ハミルトンの自然を背景にして自転車に乗るのは楽しそうだ。もともとあのワイカト側の両側にある歩道(Riverside Walk)を歩いたり、その歩道でサイクリングしたいと思って、ハミルトンに決めた私のことだ。大学での勉強がもう少し暇なってきたら、純粋に楽しみのために自転車に乗ってみようと思う。
 昨日、家の近くのハミルトンガーデンまで歩いて、イタリアのルネッサンス時期の庭園や日本庭園、中国の庭園などを訪れたのだが、それらの庭園はあまりたいしたことはなかった。けれども、ハミルトンガーデンから、ずっと歩いていくと、ワイカト川の歩道(Riverside Walk)を通じて、中心街まで行けることがなんとも嬉しかった。つまり、自動車道路付近の歩道を歩かずに、町の中心まで歩いて行けるのだ。
 こういうハミルトンが私は大好きだ。