明日の早朝にアレックスとジュディは、オーストラリアのタウンズビル*1に行ってしまう。長男のポールの所に主に滞在するが、長期のドライブ旅行にも出かけるらしい。荷造りを見ると、ゴルフ道具一式が2セットと大きな旅行カバンが2つ用意されている。
彼らがいなくなる3ヶ月もの長い間、このアレックスとジュディの家に、私は一人で住むことになる。
スパの管理の仕方やヒーターの管理の仕方を以前アレックスから聞いたことがあるけれど、自分でできるかどうかは別問題だ。火の管理の仕方、排水の仕方、水の汲み方など、もう一度、アレックスに講義をしてもらって、忘れないようにノートにメモ書きをした。
夕方には、近くのスーパーマーケットへ歩いて行く行き方を教えてくれた。徒歩でいくときの近道と、車で行くときの道順の両方を教えてもらった。帰りには、この前食事をともにしたアレックスの長年の仕事仲間であったグラハム(仮名)とリリアン(仮名)の家に寄る。アレックスとジュディの家からそれほど遠くはないところに彼らの家はあった。リリアンは抽象画を描くのが趣味だ。そのせいか、家のつくりがとてもモダンだ。そんな風には全く見えないのだがアレックスの話だとグラハムは身体の健康状態が悪いので、長年かけて少しずつ家を作ったという。仕事が建築の外装関係だといっていたから、そうした仕事はお手の物なのだろう。ガレージには、ニュージーランドでも5台しかないフランスのクラッシックカーが入っているという。これも少しずつ手間隙をかけて作ったらしい。まだ完成していないらしい。少しずつ楽しみながらつくっているのだろう。
夜にはハミルトンに住んでいるジョニとトムが来て、両親との別れを惜しんだ。
夜遅くに、ジョニとトムの長女のナタリーが来た。彼女はワイカト大学(The University of Waikato)の学生で、小学校の先生志望。来年には、結婚する予定だ。明日の早朝5時に車でハミルトン飛行場まで祖父母を送っていくということで、今日は祖父母の家に泊まるというわけだ。
アレックスとジュディの出発が朝とても早いので、念のために、別れの挨拶を私は済ませておいた。別れの挨拶というと、抱き合って、頬にキスをするのが彼らの定番だが、私は握手で済ませた。