簡単なスシ作りの料理番組を見た

 1チャンネルで、「アジアンダウンアンダー」("Asian Down Under")という番組をやっていて、巻きスシの作り方をやっていた。こちらでは、sushiで、日本の寿司とはちょっぴり違うから、寿司よりもスシというコトバを使いたくなる。
 そのスシの作り方だが、まず、酢に砂糖と塩をいれ、煮立てて、スシ酢をつくる。ご飯にスシ酢をかけて、うちわであおぐ。海苔の上に、寿司飯を乗せ、具はサーモンとアボカド。いわゆるカリフォルニアロールという奴だ。それをまきすで巻いて、包丁で四つに切る。
 「魚を扱えるようになるには、何年ほどかかるのですか」とインタビューアーが聞いていたが、その日本人の寿司職人は、「大体10年くらいね」と言っていた。たしかに寿司は日本の誇る素晴らしいアートだ。握りずしは無理だが、巻き寿司なら私にもつくれそうだ。実際私はいなり寿司なら、何度も作ったことがあるけれど、巻き寿司は作ったことがない。今度、巻き寿司作りに挑戦してみることにしよう。ニュージーランドは、魚も米もいいから、おそらくうまくつくれるだろう。ニュージーランドでは、アジアンマーケットでなくても、一般のスーパーマーケットで、味噌、醤油、酢、海苔などは普通に売っている。
 この「アジアンダウンアンダー」という番組は始めて見たが、アジアの文化習慣の紹介などもやっている。いわく、とくに日本人やインド人の家を訪問した際には、相手が靴をはいているかどうか見てそれに従うこととか、インド人には不浄の左手で食べ物をすすめてはいけないとか、相手の眼を見ないで話すことはアジアでは尊敬の意味があるとか、なかなか面白い。
 いまどきあまりいないかもしれないが、日本人が笑うときに歯を見せないようにして手を口におさえたり、客人に食べものを差し出したあと後姿を見せないように、後ずさりする風習をみても、日本の礼儀だから、こうした行為を笑ってはいけないと説明している。
 私も授業で、「イギリス語で話すときは、相手の眼を必ず見てね。「相手の眼から自分の眼をそらさないこと」(eye contact)が大事だよ」と言ってきたけれど、テレビでさらりとやるところが、やはり文化多元主義なのですね。
 オークランドのアジア系学生が、自分たちと、いわゆるコーケージアン(白人)との交流会をやっていたけど、白人もアジアに興味を持っているし、もっと我々の方から彼らに知らせてあげる必要があるようだ。