スシが好きといっても、それほど信用してはいけません (1)

中華料理用ウォク

 ニュージーランドではスシは、ものすごくめずらしい食べ物ではない。
 ニューワールドという、こちらでは主流のスーパーマーケットのチェーン店でもスシは売っているし、チャイニーズのテイクアウェイほどポピュラーではないけれど、日本食のテイクアウェイもかなりある。ただし、そういうところで売っているスシは、サーモンなどのスシもあるけれど、生魚がそのままのっているような刺身の握りズシというよりは、いわゆる巻き物が多く、蟹のニセモノやアボカドや、野菜系も少なくない。
 これはおそらく持ちがいいという理由と、やはり生魚はちょっとキーウィーにはディープすぎるのだろうと、私は勝手に想像している。
 それで、わが家では結構寿司をつくって食べていると言って、スシに興味を持っているキーウィを招待して、実際に寿司を食べてもらうと、多少の温度差があることがある。
 キナ(ウニ)に眼を輝かせる人はめったにいないが、仮にキナに感動するキーウィーがいたとすれば、その人は日本食に関して、よほど修行を積んでいるということになる。