スーパーでしゃぶしゃぶ用の豚肉をこしらえてもらう

 ホームステイでお世話になっているアレックスとジュディの次女ジョニと旦那のトム、そして二人の中国人学生が昨日来ることになっていたので、寿司だけでは、ちょっとしんどいなと思った私は、豚しゃぶをつくろうと思った。
 この二日前に、ニューワールドに行って、ハム売り場に行き、「豚肉をこのハムのように切ってもらいたいんだけど、できますか」と売り場の、おそらくインド系の女性に聞いた。すると、「肉のパックがずらりと並んだコーナーの横にブザーがあるから、それを押してブッチャーを呼んでください」という。言われた通りにブザーを押すと、若い男のブッチャーがあらわれた。
 私は日本のしゃぶしゃぶのことをかなり説明して、シュニッツェル用の豚肉をさらに薄く切ってもらうことにして、二種類の豚肉1キロを買うことにした。その日は夕方ですでに片づけに入っていたので、次の日の午前中に出直す約束をして、若いブッチャーと握手をして別れた。
 そして昨日約束の時間に行ってみたら、彼が持ってきた豚肉は、かなり厚かった。これは、しゃぶしゃぶよりも野菜炒め用によさそうな厚さだ。
 私は「紙のような薄さ」とかなり詳しく説明したのだが、やはりしゃぶしゃぶを知らない彼には想像しにくかったのだろう。仕方がないから、「これももらうけど、紙のような厚さね」と再度念を押して、ハム売り場まで彼に来てもらい、「このハムの薄さのように、ぺらぺらな奴が欲しいんだけど」と説明した。「悪いんだけど、試験的にちょっと切ってみて、見せてくれないかな」と、私は彼にお願いした。今日の私は、なんだか、えらそうな客で、いっぱしの料理人みたいだ。
 ブッチャーの出入り口で待ちながら、二つ切ったものを彼が持ってきた。どちらもまだしゃぶしゃぶにするには厚い。「可能であれば、もっと薄い奴が欲しいのだけれど」と、私はていねいにお願いした。
 彼は、好青年で、こうした私の面倒な注文にも嫌な顔もせずに聞いてくれる。
 次に持ってきたものが、まずまずの合格ラインだった。これ以上お願いするのは嫌味と思った私は「うん、最高。これで1キロお願いできるかな。さっきの奴ももらっていくから」と彼に言ったら、先ほどのは店で引き取るからいいと、親切だ。
 こうして苦労して手に入れたのが、Trim Pork Schnitzel。1キロ、16.49ドルの値段で、実際私が購入したのは、1キロとちょっとで、16.75ドルだった。日本円なら、1173円ほどか。