昨日から授業が再開した

 これはマオリ語ともとても似ているのだけれど、日本語の母音はアイウエオの五つくらいしかないのに、イギリス語の母音といえば、日本人には発音がむずかしい例の「あいまい母音」という奴もいれて、長母音も含めると、アの仲間ですら四つもある。おまけに、二重母音までもがある。そして、イギリス語の母音は、22ほどある。その上、発音がむずかしい子音の方は、24もある。
 フォニックスの理論で知られるように、p-b, t-d, k-g, f-v, s-zなどのミニマルペアというのがあるけれど、これらは「無声音」か「有声音」かで区別する。これは知っていていい知識だし、発音もできた方がもちろんいい。
 例えば、p-bを例にとると、この発音の仕方のイメージだけを述べると、25メートルの潜水をして、水から出た際に、両唇でパッと破裂させた音を出すと、それが英語のp音になる。言いたいことは、それくらい破裂させると良いということである。
 p音と同じ口の形でb音を出すので、ペアと呼ばれるわけだが、ためしに一枚の紙切れを口の前に置いて、「バーバーバー」と、b音を出してみよう。その際、紙は全くゆれないはずである。今度は、同じく一枚の紙切れを口の前に置いて、先ほどの潜水後の感じでp音を紙に対して出してみよう。今度は、紙は勢いよく揺れるはずである。これが、「有声音」(voiced)か「無声音」(unvoiced)かの違いである。
 例のthという奴は、発音もむずかしい上に、綴りだけでは、「有声(音)」(voiced)なのか「無声(音)」( unvoiced)なのかわからない。日本人だけでなく、これは他の外国人にもむずかしい発音だろうと、講義の中でジョージも言っていた。