官僚的で意味のないことはやめて、意味のあることをやれる勇気をもてるか否かに問題解決はかかっている

 学力低下問題は、信頼するに足る識者たちが以前から指摘していることだ。
 真の知識人は、勇気を持っているからたじろがないけれど、理解のはやい頭のいい人たちは、意地悪く言えば、それ見たことかと、多少はしらけて傍観していることだろう。
 今の日本は、頭のいい人たちも黙っているような社会になってしまっている。
 彼らの問題解決能力が評価されるどころか、下手すると、回りから足を引っ張られたり、弾圧されたりするからだ。だから、彼らはしらけて見ているだけだ。
 勇気をもって発言したとしても、国民の側に支持するだけの余裕がない。
 お上にやってもらった方が楽だと不精を決め込んでいる部分もあるから、余計始末が悪い。
 今の日本は総いじめ社会だ。
 自分だけ甘い汁を吸っている奴は当然黙っている。けっして、素晴らしいアイデアを他人と交流したり、共有して、広めようとはしない。だから、社会が閉塞してしまっている。
 日頃から不満に思っていることなので、だらだらとまとまりなく書き連ねてしまったけれど、クラス人数を減らすこと、教員に時間的余裕を与えること、ヘルプの思想で教育環境を整えること。この三つをやるだけで、学力問題の大半は解決すると俺は見ている。
 けれども、こうした意見が広範に支持されて、現実的な力を持って具体的解決に至らなければ、教育における日本の地盤沈下は当分とどまることはないだろう。そして、質の低下から、取り返しがつかず、解決する力量そのものも失ってしまう悪循環に落ちいってしまうことだろう。
 否、われわれはすでにその渦中にいるに違いない。