パカハカの正しい見物の仕方

パカハカ二日目の評価発表

 パカハカ初日は、スタジアムの屋根の下で私は見ていた。
 午前中は、日差しが私の左頬から、そして日中は背筋、そして夕暮れ時には、右の頬にあたるまで、もちろん休憩はときどき取ったけれど、同じ場所に座っていた。この時もうっかりして帽子と日焼け止めクリームを忘れた。紙の帽子が配られたり、無料の日焼け止めクリームがもらえる場所があるので、それで済ませた。オセアニアでは何と言っても日焼け対策が重要である。
 昨日は、予定を変えて、ステージ前の野原に座ることにした。いわばかぶりつきである。
 参観者のみなさんは、敷物を敷いたり、低い椅子を用意したり、飲み物・食べ物持参で陣取っている。
 今回の私の用意もよくない。ステージ近くの広大なパークにとめた私の車には、簡易椅子、クッション、敷物、傘、レインコート、帽子、日焼け止めクリームなどが入っているにもかかわらず、私が会場に持ち込んできたものは、紅茶の入った魔法瓶とサンドイッチのランチ、ビスケット、そして果物くらいだ。地面に座る道具を持ってくるのを全く忘れるという始末である。
 仕方がないので、入り口でもらった新聞紙のようなパカハカのプログラムを敷いて、座る。
 横の観客に子どもをトイレに連れていくから、荷物番をしてくれないかと言われて、ただの荷物番をしただけなのに、こちらの人は場所をくれたり、飴をくれたりと、いつものように親切だ。
 彼女は、一見すると、白人のような顔つきだが、マオリ語を話す*1マオリ語のレベルは中級くらいだという。十代の若者と小さな女の子と一緒に来ていて、自己紹介し合った。
 さて、今日の見ものは、昼間にやる現在のチャンピオンのワイヒレレだ。
 ワイヒレレは、観客の反応が違っていた。ワイヒレレは、期待通りのなかなかのパフォーマンスだった。

*1:マオリは、いわゆる混血が進み、純粋なマオリは少ないと聞く。