このテ・マタティニは、32年前に始まったらしいから、1970年代のことだ。
それで、毎年発展しているというから、文化運動を始めた指導者たちの正しい路線に感心せざるをえない。
司会者が創始者の歴史的録音を流しながら、テ・マタティニ、カラキア(お祈り)を全員起立の状態でおこなう。
Ake ake amineと歌詞で歌われる“E Horeni”も、カラキア(祈り)として歌われているのだろう。
そしてパカハカの演技が始まる。決勝戦はヤンヤヤンヤの盛り上がりが違う。
6つの団体の演技は、私はすでに見ている。またこの6つの団体のパカハカを連続してみると、3時間くらいになる。だから結構しんどいが、どれもこれも素晴らしい舞台であった。
休憩時間になり、突然、審査員のテントから、うたごえが聞こえてきた。司会者も、この自然発生的なうたごえに対して、「続けて、続けて」とうながす。
この審査員は、心底このテ・マタティニを楽しんでいる様子がわかる。彼は、英語とマオリ語を流暢に話す二重言語話者だ。歌もうまい。
隣のマオリに聞いたら、審査員たちが歌っているのは、“Puti Puti Pai”という花に関する歌らしい。
こうしてすべて6団体の素晴らしい舞台が終了した。
審査発表までに時間がかかるので、男子高校生の合唱とハカが舞台で演じられた。いわば埋め草であるが、やはりマオリの文化レベルの高さを痛感させらた舞台であった。
平均的日本人がこの舞台を見たら、そのレベルの高さに感心するに違いないと思う。
さて、パカハカだが、私もにわか審査員になることにして、私の評価では以下の通り。
第一位 Te Waka Huia
第二位 Te Apanui
第三位 Waihirere
実際の、結果発表は、以下の通り。
第一位 Te Apanui
第二位 Te Waka Huia
第三位 Waihirere
ということで、私の審査もいい線をいっているということになるが、6団体にしぼられた中での眼力だから、あまりあてにならないけれど。
発表のときは、観客席には、感動が渦巻いていた。テ・マタティニは年齢層が広いけれど、インターハイのノリもある。