プリズナー博物館で、シンガポールが昭南島であった時代を振り返る

 インド系の係員がいて、写真撮影について聞いてみると、残念ながらこの博物館では撮影は禁止ということだ。
 第二次世界大戦中に日本軍がマレー半島を南下し、シンガポールを占領した歴史を日本人、とくに若い人たちはほとんど知らない。
 イギリス人が戦争捕虜(POW)になった場所がチャンギだった。
 ここへの訪問者は、イギリス系と中国系が多いような気がする。
 中国系の若いシンガポール人が、白人のツアー客を相手に、アクセントが少しあるけれど、品格のあるイギリス語でガイドをしていたので、私も、その後について彼のガイドをちゃっかりと聞くことにした。
 日本占領期に日本語を学校で学ばせた歴史や、鉄道敷設のために強制労働させた話や、国際法違反の戦争捕虜に神社をつくらせた展示などがあり、日本の高校生の修学旅行だったら、まず最初にここに来ないといけないという印象を私はもった。