懸命に学んでも、しょせん外国語に過ぎない

 蘇さんの日本語は、素晴らしいの一言につきる。
 テニオハを間違えることはあるのだが、立て板に水というのか、次から次へと自己表現してくる。外国語の場合、喋り倒すというのは、いい戦略・戦術なのだろう。そのためには、なんとしても話の内容がないといけない。
 ホテルの部屋に入ってみると、スリッパの包装紙に、「スリッパーを浴室ではいたら滑べるから浴室中使用はお止めの様御気を付け下さい。」と書いてあった。
 調子の悪いときに私が書いた不完全な英語のようで嫌な気分になったが、母語ではない外国語学習というものはなかなか完全なものにはならないから、学習者の英語なんて所詮こんな感じに違いない。
 私は、テニオハに間違いが多少あっても蘇さんの日本語のように、内容で武装して、相手に対して喋り倒さないといけないのだと改めて思った。