もう一言だけつけ加えていえば、教師集団の大切さを訴えたい

 そして、もう一言だけつけ加えていえば、教師集団の大切さである。
 一人ひとりの教師の力が大切であることは言うまでもないけれど、それでも一人ひとりの教師の力だけでは、それでは弱いことも事実である。やはり教師は、教師集団として、教育にあたらないといけないし、教師どうしは互いに切磋琢磨し合う関係でないといけない。力のある教師も、教師集団が育っていないと、天狗になって、案外力を発揮できないものである。
 学校というところは、生徒集団と教師集団がなによりも大切である。本来の教育というものが、集団を育てることを本質的に内包しているものなのである。教育とは、そういうものだ。
 生徒の自主性や教師の自主性を育てるためにも、生徒集団の自治を大切にすべきだし、そして生徒集団の自治を育てるためには、教師集団の自治がどうしても保障されていなければならないのである。
 教育三法は、この点でも、逆行していると言わざるをえない。