映画「onceダブリンの街角で」を観て来た

Once

 短期間だが、アイルランドは一度だけレンタカーでまわったことがある。
 アメリカ合州国の大西部をレンタカーでまわったときも、大都市ロサンゼルスを避け、ロサンゼルスから国内飛行機に乗り換え、ニューメキシコ州アルバカーキーでレンタカーを借りて、大西部を周遊し、最後にロサンゼルス入りをしたことがある。このときから初日は、大きな町から入るのを避ける旅の方法を採用している。とくにレンタカーでまわる場合、初日から大都会の知らない道を走るのが嫌なのだ。
 アイルランドの旅の場合も、イングランドヒースロー空港から、乗り換えて、ダブリンを避け、アイルランドのコークから入った。日本なら東京を避け、地方都市の空港から入るようなものである。
 そのコークでレンタカーを借り、ディングル半島や音楽の聖地・クレア地方をまわり、ゴールウェイ、ドニゴールをまわって、北アイルランドを通過し、キャバンからダブリンに入った。
 ロンリープラネットが紹介していたそれまでのB&B(Bed and Breakfast)が良かったのだが、たまたま「地球の歩き方」で知ったB&Bは、ベッドにノミのいる最悪のB&Bだったこともあって、ダブリンに対する私の印象はよくない。リフィー川近くのギネス工場のスタウトを飲んでも評価があがることはなかった。ダブリンの夜、地元のアイリッシュに、この辺は夜に歩いても大丈夫と聞いたら、止めたほうがいいと言われたこともダブリンに対する私の印象を作ってしまったかもしれない。
 そのダブリンを舞台とする映画「onceダブリンの街角で」を観た。いわばこれは音楽映画というべきもので、映画のストーリーはたわいのないものだった。
 ただグレン・ハンサードのアコースティックギターは鳴り、彼のヴォーカルも良かった。
 ストリートミュージシャンのことをイギリスやアイルランドではバスカーズ(buskers)というと思うが、この映画をみて、バスカーズ(大道芸人)という言葉が脳裏をよぎった。