”You can have your cake and eat it too” (Bob Dylan)

Before the Flood

 昨日、ボブ・ディランのことを書いたので、今日もボブ・ディラン関連のコトバの問題について書く。
 「英語フレーズ4000」の素晴らしさはすでに紹介した。
 この中に、”You can’t have your cake and eat it too””というフレーズがある。まずは、その解説を引用しておこう。

 You can’t have your cake and eat it too.


 「両方いいとこ取りはできない;あちらもこちらも立てようというのは虫がよすぎる」


 ケーキは食べればなくなってしまうもので、食べてしまった後でなおそれを持っていることはできない。このように、並び立たないものを両方望むのは無理だという場合に用いる。You can’t eat your cake and have it too.ともいう。


 また、これには補足もついていて、以下のようにある。

 (補足)このことわざは、文字どおりには「ケーキを持っていてそれをまた食べることはできない」という意味になる。ケーキを持っていればそれを食べることができるので、この英語は論理的におかしいと感じる人も多く、上に挙げたYou can’t eat your cake and have it too.の形が正しいとする意見がある。

 ところで、このことわざで思い出すのが、ボブ・ディランのLay Lady Layという唄だ。

 Nashville Skyline (Reis)に入っているLay Lady Layは、素晴らしいライブアルバムBefore the Floodなどでも聞くことができる。

 このLay Lady Layは、lay lady layや、big brass bedなど、頭韻を踏んでいる唄だが、この歌詞の中に次のような一節がある。

Why wait any longer for the world to begin
You can have your cake and eat it too

 つまり、ボブ・ディランは、通常のことわざを変えて歌っている。
 つまり、You can’t have your cake and eat it too.(「両方いいとこ取りはできない」)ではなくて、ある意味、快楽を善として、ポジティブに積極的に前向きに生きよう、「両方いいとこ取りはできる」(You can have your cake and eat it too.)と言っているのだ。
 この辺の事情については、驚いたことに、インターネット上のウィキペディアにも載っていた。
http://en.wikipedia.org/wiki/Have_one's_cake_and_eat_it_too

 また、ウィキペディアで、Lay Lady Layの解説もある。
http://en.wikipedia.org/wiki/Lay_Lady_Lay
 まさに、インターネット時代は、至れり尽くせりだ。