「70年談話、学者の危機感」

amamu2015-07-25


 以下、朝日新聞デジタル版(2015年7月25日05時00分)より。
 三谷太一郎さん、大沼保昭さん、藤原帰一さんの(座談会)「70年談話、学者の危機感」から。
 座談会の内容は、略。
 

 戦後70年の安倍首相談話が内外の注目を集める中、日本を代表する国際法学者、歴史家、国際政治学者ら74人が、侵略や植民地支配を反省した過去の首相談話を継承するよう求める共同声明を出した。戦後70年を迎え、今なお歴史認識が争点となるのはなぜか。発起人を務めた3氏に聞いた。(司会は編集委員・三浦俊章)

 ■国際法学者、歴史家ら74人の共同声明(7月17日)の骨子

 「安倍談話」において「村山談話」「小泉談話」を構成する重要な言葉が採用されなかった場合、談話それ自体が否定的な評価を受ける可能性が高いだけでなく、これまで首相や官房長官が談話を通じて強調してきた過去への反省についてまで関係諸国に誤解と不信が生まれる。
 談話が閣議決定を経ない「総理大臣の談話」であっても(談話の持つ意味は)変わらない。
 過ちを犯したことは潔く認めるべきで、潔さこそ国際社会において日本が道義的に評価され、日本国民がむしろ誇りとすべき態度と考える。
 1931〜45年の戦争が、その実質において日本による違法な侵略戦争であったことは、国際法上も歴史学上も国際的に評価が定着している。