「改憲阻止へ市民4万人=安倍政権に「9条壊すな」―国会前、憲法公布71年・東京」

 以下、時事通信(11/3(金) 18:04配信)より。

 日本国憲法公布から71年を迎えた3日、安倍政権が目指す憲法改正に反対する市民らが、東京都千代田区の国会議事堂周辺で大規模な集会を開いた。

 主催者発表で約4万人が参加。「改憲反対」「9条壊すな」と怒りの声を上げた。

 国会正門前で壇上に立った作家の落合恵子さんは「安倍政権に白紙委任状を渡したことはない」と断言。先の衆院選で多額の税金が使われたことを批判し、「自分の金で総選挙をやれと言いたい」とぶちまけた。

 「日本政府は核兵器禁止反対、憲法9条を壊すという道を進んでいる」と懸念を示したのは、今年のノーベル平和賞受賞が決まった国際的なNGOの連合体「核兵器廃絶国際キャンペーンICAN)」の国際運営委員を務める川崎哲さん。「9条を守って生かす、世界中で核兵器をなくすという運動が進むべき道だ」と訴えた。

 元最高裁判事の浜田邦夫さんも安倍晋三首相が示した憲法9条に自衛隊の存在を明記する改正案を問題視し、「戦後70年間築いた信頼や憲法規範を損ねるものだ」と語った。

 国会では衆参両院で改憲派憲法改正発議に必要な3分の2を超える勢力となっており、改憲の動きが現実味を帯びている。

 東京都中野区から参加した佐野利之さん(67)は「父親は先の戦争に駆り出されたし、叔父は戦死した。9条は死守したい」と話す。広島県福山市寒河江香世子さん(48)は安倍政権下で議論の分かれる重要法案が強行採決されてきた状況を指摘し、「国民に危機感や関心がないと思う。戦前のナチス政権下でも最初は危機感がなかった」と指摘した。